アルゼンチン代表のゴンサロ・イグアイン【写真:Getty Images】
現地時間9日にエルサレムでの開催が予定されていたイスラエル代表対アルゼンチン代表の国際親善試合は中止となった。アルゼンチンの選手たちの意向もその決定に大きく影響したようだ。
試合の中止に関してアルゼンチンサッカー協会(AFA)からの正式な発表は行われていない。だがイスラエル側からは中止の声明が出されたことを複数メディアが伝えている。
エルサレムの帰属をめぐってイスラエルと対立するパレスチナはこの試合の開催に強く抗議し、同国サッカー協会はファンに向けて「リオネル・メッシの写真やユニフォームを燃やす」ようにと呼びかけていた。アルゼンチン代表が合宿を行っているバルセロナの練習場でも試合に反対するデモが行われ、血の色に染められたユニフォームなどが掲げられていた。
こういった状況の中、アルゼンチンの選手たちはAFAのクラウディオ・タピア会長と会談し、安全面への懸念のため試合を行うことに難色を示したという。
FWゴンサロ・イグアインのコメントが選手たちの考えを表している。「最終的に正しい決断が下された。もう過ぎたことだが、もちろん僕らの健康と良識が何よりも大事だ。行かないのが正しいことだと思う」と『ESPN』に語った。
イスラエル戦はアルゼンチン代表にとってロシア・ワールドカップ本大会前の最後の強化試合となるはずだった。5月29日にはハイチ代表と対戦して4-0の勝利を収めたが、新たな試合が組まれない限りは、その他に実戦の機会のないまま16日のワールドカップ初戦・アイスランド戦を迎えることになる。
【了】
★W杯予選まとめはこちら★