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代表 6年前

セネガルの強さの秘密。欧州の守備戦術にアフリカの身体能力が加わった“異教徒の集団“【ロシアW杯】

ロシアワールドカップ・グループHの第2節で日本が対戦するセネガルはポーランドとの初戦を2-1で制した。攻守において欧州トップクラスのリーグで活躍する選手の多いセネガルだけに、その戦い方は独特の強さを持つ。ポーランドを下したセネガルの全容とは?(文:本田千尋)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ボールを持たずに試合の主導権を握る

セネガル代表
セネガル代表は見事なサッカーでポーランド代表を撃破。今大会アフリカ勢初の勝ち点3を獲得した【写真:Getty Images】

 “異教徒の群れ”に屈した。19日、ロシアワールドカップのグループH初戦をセネガル代表と戦ったポーランド代表。センターバックのカミル・グリクは万全なコンディションを取り戻すことができなかったようだ。守備の要はベンチスタート。アダム・ナバウカ監督は[4-2-3-1]の布陣を選択する。3バックではなく、まずは4バックでセネガル戦に臨んだ。

 ポーランド代表は、ピオトル・ジエリンスキとグジェゴジュ・クリホビアクのダブルボランチを軸に、ボールは保持した。だが、試合の主導権は、ボールを持たないセネガル代表に握られた。

 アリュー・シセ監督が率いるチームは、[4-4-2]の布陣で守備ブロックを構築。エムバイェ・ニアンとマメ・ディウフの2トップが、ジエリンスキとクリホビアクをケアするだけでなく、ミハウ・パズダンとチアゴ・チョネクのセンターバックコンビにもプレスを掛けていった。

 ビルドアップの中心となるダブルボランチの2人は、狙い目とされたようだ。12分、センターサークル付近でパズダンからのパスがクリホビアクに入ると、ディウフに奪われ、セネガル代表のカウンターを喰らった。16分には左サイドで、今度はジエリンスキが、ディウフ、イスマイラ・サール、アルフレッド・エンディアイエの3人に囲まれると、ボールを奪われ、サールが縦に突破してきた。

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