ブラジルが優勝候補筆頭の理由。“控えSB”フィリペ・ルイスの戦術眼、消えない左のトライアングル【西部の目/ロシアW杯】

 ブラジルのキーマン、マルセロが負傷したのはグループリーグ最終節のセルビア戦序盤。名手がいなくなったピッチで輝きを放った選手がいる。フィリペ・ルイスはマルセロと変わらぬ効果的なプレーでネイマールらを生かしていった。優勝候補に挙げられるブラジルは控え選手も特別な力を備えている。(文:西部謙司)

2018年07月02日(Mon)15時00分配信

シリーズ:西部の目
text by 西部謙司 photo Getty Images
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マルセロの穴を埋める

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フィリペ・ルイス【写真:Getty Images】

 グループリーグ最後のセルビア戦、ブラジルは最も重要な選手を開始10分で失っている。マルセロが背中に痙攣を起こしてフィリペ・ルイスとの交代を余儀なくされた。

 ブラジルで最も重要な選手はネイマールではなくマルセロである。スローダウンしたときのブラジルの攻め手は主に左サイドで、ネイマール、コウチーニョ、マルセロのトライアングル。その中で攻撃の起点となり、攻守のバランスを決め、ネイマールとコウチーニョの立ち位置を決めているのがマルセロだからだ。

 ところが、代わったフィリペ・ルイスはマルセロがいないことをほとんど感じさせなかった。毎度のこととはいえブラジルは選手層が厚い。控え組でチームを作って参加しても、決勝まで行くかもしれない。

 フィリペ・ルイスが入った時間帯はセルビアが主導権を握りかけていた。体格で勝るセルビアは球際で勝ち、圧力を強めていた。マルセロに代わって登場した左SBは、しばらくチームメートとともに様子見に入る。後方でキープしながら、セルビアの出方を探った。10分ほど経過すると、フィリペ・ルイスはハーフスペースにポジションをとる。ここから再びブラジルが主導権を握ることになった。

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