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躍動するネイマール。PSG好調の要因、新指揮官がもたらした新たなスタイルとは?

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

MCNともう一人、攻撃をけん引する存在は?

アンヘル・ディ・マリア
MCNトリオとプラスして攻撃陣をけん引する存在となっているアンヘル・ディ・マリア【写真:Getty Images】

 ズラタン・イブラヒモビッチがいた時も、ちょうどこんな感じに、ざっくりとしたポジションはありながらも彼自身の采配で動ける自由を与えられていた。そうしてPSGに在籍した4シーズンで彼は計156得点をマークしたのだ。

 アンジェにPKを与えて1-1に並ばれると、後半、新監督はすかさず4バックに戻し、結果は後半戦にエムバペ、ネイマールも得点を決めて、MCNが揃って得点するパーフェクトなエディングで3-1の勝利。

 カバーニのゴールはネイマールがアシスト、ネイマールのゴールはエムバペがアシスト、そしてエムバペのゴールはディ・マリアがアシストと、攻撃陣のコンビネーションがかみ合っていたことを証明するかのような得点劇だった。

 移籍マーケットのたびに(おもにファイナンシャル・フェアプレー絡みで高額サラリー選手を荷下ししたいという金銭的理由で)放出の噂が出るディ・マリアだが、トゥヘル監督は重要な戦力として構想に組み込んでいる様子だ。

 この試合では、彼にしては相当低めの位置に置かれて守備には消極的だったが、MCNにプラスして彼をイレブンに加えたことで、攻撃にはより厚みが出た。
試合前の会見でMCNトリオについて質問が飛んだときも、「攻撃陣は彼らだけでなく、ディ・マリアもいることを忘れないでくれ。彼は非常に貴重な戦力だ」と指揮官は力説していた。

 トゥヘル監督のMCN+ディ・マリア構想は、昨季よりも攻撃力を上げるためのキーポイントになるか。

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