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躍動するネイマール。PSG好調の要因、新指揮官がもたらした新たなスタイルとは?

パリ・サンジェルマンが好調を維持している。リーグ・アン3試合を終え全勝。プレシーズンマッチは若手を中心に戦ったため、ほぼぶっつけ本番でリーグに挑んだPSGはなぜここまで安定した強さを見せられるのか。その理由には、今季から王者の指揮を執るトーマス・トゥヘルの手腕があった。(文:小川由紀子【フランス】)

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

開幕から好調なPSG。新指揮官の評価も上昇中

パリ・サンジェルマン
リーグ開幕3試合で全勝と好調を維持するパリ・サンジェルマン【写真:Getty Images】

 第3節を終えたリーグ・アンで首位に立っているのは、3戦全勝のパリ・サンジェルマン(PSG)だ。

 当たり前、な気もするだろうが、W杯出場組を数多く抱え、プレシーズン中のテストマッチは10代の若手選手が中心と、ほぼぶっつけ本番で開幕を迎えたにしては上々の出来。

 昨年11位のディジョンも同じく3戦3勝の勝ち点9と奮闘、おまけに得失点差+7でも昨季の王者と並んでいるが、総得点数で1点上回るPSGが優位に立っている。おかげで新任のトーマス・トゥヘル監督の評価も上昇中だ。

「いきなり大きく揺らぐような改革はしたくない」と、ドイツ人の新指揮官は、開幕後の2戦は、前任者(古くはロラン・ブラン監督)時代から慣れ親しんだ4-3-3のシステムで戦い、2勝をあげた。

 そして、エディンソン・カバーニ、キリアン・エムバペが先発イレブンに復帰し、開幕戦から出場しているネイマールと合わせて攻撃MCNトリオが揃った第3節のアンジェ戦でいよいよ勝負をかけてきた。

 最初に試したのはシステムを大きく変更した3-4-3だ。3バックは、左からプレスニル・キンペンベ、真ん中がチアゴ・シウバ、そして右には、この夏シャルケから獲得した21歳のティロ・ケラー。

 中盤の4人は、左からアンヘル・ディ・マリア、マルキーニョス、アドリアン・ラビオ、トマ・ムニエ。そして攻撃はMCNトリオ、という布陣だ。

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