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日本代表 6年前

“初陣”コスタリカ戦でチャンスを掴むのは誰だ!? 森保J、紅白戦から見えたチームの作り方

text by 河治良幸 photo by Getty Images

紅白戦で決まった唯一のゴール

日本代表
7日に実施された紅白戦の1本目でプレーした「ビブスあり組」のメンバーとフォーメーション

 センターバックの三浦と槙野は基本的にボランチにボールをつけながら、やや上がり目の左右サイドバックに展開し、チャンスがあれば小林や南野にロングパスを通す形だが、この日は風が強くボールが流れやすいことから、できるだけグラウンダーのパスを蹴るよう意識していた。

 ディフェンスは全体をコンパクトに保ちながらプレッシャーをかけていくことがベースになるが、ビブスあり組による唯一のゴールはそのプレッシャーをうまくかいくぐる形からもたらされた。左サイドの高めで受けた伊藤がドリブルでディフェンスを引きつけ、ボランチの天野純に戻すと、その間に大外から追い越した左サイドバックの佐々木がGKとディフェンスラインの間に速いクロスを通し、2トップを囮に逆サイドから走り込んだ伊東が合わせる鮮やかなゴールだった。

「(伊藤)達哉がインサイドに絞ってくれて、(佐々木)翔くんのスペースが空いたので、俺との3人、トライアングルの関係性はすごい今日よかった」と天野が振り返れば、ゴールを決めた伊東は「(天野から)逆サイドに出るなと思ったので、うまくクロスに入っていこうと意識していた」と振り返る。初めて組んだとは思い難い見事な攻撃だったが、ディフェンス側から見るとチャレンジのところに全体の意識が引っ張られすぎて、4バックにもズレが生じていた。

 そうしたビブスあり組のアピールも目立った1本目から、2本目は遠藤が右サイドバックにポジションを移し、ビブスあり組の右サイドバックから守田がビブスなし組に入り、青山とボランチを組んだ。さらに佐々木、浅野、伊東がビブスなし組に移り、2トップに入った浅野に代わり、南野は左サイドハーフに配置された。一方のビブスあり組では堂安が杉本と縦の2トップを組み、中島が右サイドハーフに入る、ややオプション的な組み合わせがテストされた。なおビブスあり組のGKはシュミット・ダニエルに代わっている。

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