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日本代表 6年前

堂安律と伊藤達哉、日本代表に新世代の台頭。欧州で揉まれた若武者たちの試行錯誤

日本代表は、9日も天候がすぐれない中でも調整を続けている。11日のコスタリカ戦の開催地は大阪。地元凱旋となる堂安律や、彼とともにA代表デビューを目指す伊藤達哉といった、新世代を象徴するアタッカーたちは、代表という場で試行錯誤しながらチャンスを勝ち取ろうともがいている。(取材・文:元川悦子)

text by 元川悦子 photo by Getty Images

練習でも「森保流」が徐々に

森保一
日本代表は11日、森保一監督体制の初陣を迎える【写真:Getty Images】

 6日早朝に起きた大地震の影響で7日のチリ戦が中心になる過去にないアクシデントを経て、8日夜に大阪へ移動してきた日本代表。右足薬指骨折の疑いで離脱を余儀なくされた杉本健勇を含め、今回のメンバー23人のうち関西出身者が8人を占めて一大勢力を形成していることもあって、11日に大阪で行われるコスタリカ戦へのモチベーションはより一層高まるだろう。

 オランダでの2シーズン目を迎えた堂安律も「(伊丹)空港を降りてバスでホテルに向かっている時、景色を見るために窓側の方に座らせてもらいました」と嬉しそうに語るなど、慣れ親しんだ地元に凱旋して新たな活力を得たようだ。

 そんな彼らは9日夕方、大阪で最初のトレーニングを行った。秋雨前線の影響で激しい雨が降ったりやんだりの悪天候の中、森保一監督はいち早くピッチに出て練習準備に着手。選手たちも気合いを入れ直してウォーミングアップに入った。

 残念ながら冒頭15分以外は非公開となったが、2日後に迫った新体制初陣に向け、事細かく戦術の刷り込みをしたのは確か。ハビエル・アギーレ、ヴァイッド・ハリルホジッチ、西野朗と過去3人の日本代表監督を知る植田直通が「森保さんの練習は『ザ・戦術』。監督が止めて『ここはこうした方がいい』といったこともアドバイスいただいているし、本当に細かく練習している」と語るなど、森保流の緻密さが発揮され始めた様子だ。

 7日の紅白戦では4-4-2をベースにしていた指揮官だが、次戦の相手・コスタリカがロシアワールドカップ時の5バックから4バックにシフトして7日の韓国戦(0-2で敗戦)を戦ったことを踏まえると、今回も4バックを採用する可能性が高い。天野純の「今日は前(トップ下)にも入った」という発言を読み解くと、日本は4-2-3-1でのスタートが有力視される。

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