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PSG、最大の補強はエムバペの完全移籍。豪華なメンバーは今季も健在、CLで証明したい実力【欧州主要クラブ補強診断】

2018/19シーズンは、夏の移籍市場が終了した。この夏も各チームで様々な移籍があったが、それぞれ主要クラブの動きはどうだったのだろうか。今回はパリ・サンジェルマンの補強を読み解く。

シリーズ:18/19欧州主要クラブ補強診断 text by 編集部 photo by Getty Images

昨季と主力メンバーはほぼ変わらず

パリ・サンジェルマン
今季も豪華なメンバーが健在するパリ・サンジェルマン【写真:Getty Images】

 リーグ開幕4試合で全勝。パリ・サンジェルマン(PSG)は今季もさっそく圧倒的な強さをみせつけている。高確率で2018/19シーズンのリーグ王者に輝くだろう。

 トーマス・トゥヘルを新監督に迎えた今季は、目立った補強を行わなかった。昨季はレンタルという形でチームに加わったキリアン・エムバペをモナコから完全移籍で獲得したため、高額な移籍金(1億8000万ユーロ/約230億円)を支払うことにはなったが、その他に獲得した選手はいずれもメンバー層を厚くするためだった。

 バイエルン・ミュンヘンから獲得したファン・ベルナトは左SBのファーストチョイスだったレイヴァン・クルザワの負傷離脱による代役としてチームに迎え入れられた。フランス人DFが復帰するまでの期間は出場時間が設けられる可能性も高いが、クルザワが戻ってくれば恐らくは控えに回ることになるだろう。

 ストークより獲得したマクシム・チュポ=モティングもエディンソン・カバーニという絶対的エースのバックアッパーであることは明らか。シャルケからチームに加わったティロ・ケーラーも将来性はあるが、スタメン奪取にはしばらく時間がかかりそうだ。

 そのため主力は昨季と大して変わらないだろう。前線はネイマール、カバーニ、エムバペと世界でも屈指の陣容。そこにアンヘル・ディ・マリアが加わる。ここはシーズン通して不動であることは間違いない。控えにもユリアン・ドラクスラーがいるなど豪華な攻撃陣だ。

 中盤はマルコ・ヴェラッティが負傷離脱したため、そこに代役を連れてくるかと思われたが、トゥヘル監督はCBを主戦場とするマルキーニョスをボランチに大抜擢。コンビを組むのはアドリアン・ラビオである。

 DFラインは今のところは右SBにトマ・ムニエ、CBはチアゴ・シウバとプレシネル・キンペンベが担い、クルザワの代役であるベルナトが左SBを務める。
 
 GKは新加入のジャンルイジ・ブッフォンとアルフォンス・アレオラが白熱した正守護神争いを繰り広げているが、どうやらファーストチョイスは後者のようだ。

 これだけのメンバーを揃えるPSGは、リーグ連覇はもちろんのこと、チャンピオンズリーグ(CL)でもどこまで勝ち残れるか期待が懸かる。ここ最近はベスト16、ベスト8敗退が続いており、批判に晒されることも少なくない。まずはベスト4進出を果たして次に繋げたいところである。

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