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日本代表 6年前

日本代表、新たな最激戦区のポジションとは? 台頭する若手にロシアで躍動した主力も

text by 元川悦子 photo by Getty Images

原口元気が復帰。右サイドのサバイバルがスタート

日本代表
右サイドの競争は、激しさを増しそうだ【写真:Getty Images】

 とりわけ、大激戦区の2列目アタッカー陣はその意識をより一層、高める必要がある。原口の参戦によって競争が激化した右サイドは特にそう。9月のコスタリカ戦で先発した弱冠20歳の堂安律、後半40分からの出場にも関わらず豪快なドリブル突破で1点をマークした伊東純也は危機感を抱いているはずだ。

「それぞれ良さが違うし、自分を持っていると思う。原口選手のロシアワールドカップでのゴールはもちろん見ましたし、海外でやっているので激しさがある。それは堂安選手にも言えること」と国内組の伊東は神妙な面持ちで語っていたが、25歳のスピードスターも直近の6日のサンフレッチェ広島戦で規格外の2本のボレー弾を決めている。風をうまく利用した得点とはいえ、結果を残している選手は強い。

 今季ドイツ・ブンデスリーガ1部でリーグ4試合出て無得点の原口、オランダ・エールディビジでリーグ全8戦フル出場ながら1ゴールにとどまっている堂安より、ゴールに直結する仕事はキッチリ果たしている。そこは大いに自信にしていい部分。爆発的な速さも他の2人を上回っているだけに、その強みを最大限発揮することも、サバイバルに勝ち残る必須条件と言っていい。

 コスタリカ戦で先発の座をつかんだ2020年東京五輪世代のエース・堂安も黙ってはいないはず。上記の通り、クラブでのゴールという結果では伊東よりやや劣るが、高度なボールテクニックと創造性、アイディア、若さという伸びしろは今回の右サイド候補者の中で抜きんでている。

 コスタリカ戦で決定機を外した際に「ゴールパフォーマンスを考えていた」と言ってのけるほどの強心臓ぶりもこの若武者の大きな魅力だ。そこは森保監督も大いに認めるところ。恐れることなく積極的にチャレンジしていく姿勢を10月2連戦で前面に押し出せば、彼の評価はさらに上がるだろう。2度目のA代表のピッチで得点に直結するプレーができるか否か。守備面でのハードワークや献身的姿勢も示せるか。堂安に課されたタスクは少なくない。

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