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ウルグアイ率いる名伯楽は日本サッカーを熟知「進化を見続けてきた。素晴らしいベースある」

text by 編集部 photo by Getty Images

オスカル・タバレス
2006年からウルグアイ代表を率いるオスカル・タバレス監督【写真:Getty Images】

 ウルグアイ代表のオスカル・タバレス監督は15日、翌日の日本代表との国際親善試合に向けた記者会見に出席した。

 2006年から現職を務めるタバレス監督は、ウルグアイ代表を率いて4度目の来日となる。2008年、2013年、2014年に続く国際親善試合での対戦に、「こうして再び日本に戻ってくることができてとても嬉しい。日本の皆さんにはいつもとても温かく受け入れてもらっている」と謝意を述べた。

 そして「日本のように大きな成長を遂げ、ワールドカップに6回連続出場を果たしているような国とこうして対戦できるのは、ウルグアイにとって非常に貴重な機会だと思っている」と、5年ぶりの日本戦を心待ちにしている。

 71歳のタバレス監督は、ウルグアイサッカー界の育成改革を主導して、A代表の復権につなげてきた名伯楽として知られる。それだけに国外のサッカーへの造詣も深く「日本のサッカーの進化というのは、だいぶ前から私は見続けてきた」と語る。

「プロサッカーがこの国にできて、そしてブラジル人選手たちが多く日本でプレーするようになった。彼らは単に助っ人として戦うだけではなく、1つのサッカーのスタイルをこの国に残していったと思う。それは何らかの形で日本サッカーに反映されていると思う。日本はアジアでも特に技術に優れたサッカーをする国だと思っている。また、ユース世代、特にU-20の選手たちも私は興味深く見守っている」

 25年前に開幕したJリーグと、その発展、さらには外国人選手がもたらしたものにも言及したタバレス監督。昨年、日本とウルグアイはU-20ワールドカップのグループリーグでも対戦したが、関心はA代表のみならずユース年代にまで及ぶようだ。

「FWの選手たちはスピードとテクニックに優れ、シュート力にも長けている。ワールドカップでは残念ながら、あの信じられないような形でベルギーに負けてしまったが、日本代表のサッカーは素晴らしいベースがすでに出来上がっている」

 これだけ深い知識を持っていれば、森保ジャパンのことも丸裸にして試合に臨んでくるはず。ウルグアイは12日に韓国代表に敗れており、アジアで連敗して帰るわけにはいかない。日本サッカーを知り尽くした世界的な名将が、どんな采配を見せるか目が離せない。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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