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女子サッカーの価値、なでしこ10番が目指す未来とは? ベレーザ・籾木結花インタビュー【後編】

text by 青木務 photo by ⒸTOKYO VERDY , Tsutomu Aoki , Getty Images

「女子サッカー選手の価値を高めていきたい」

――ご自身が経験した「楽しさ」という部分も、今回の企画の動機のひとつなのですね。

「選手のためだったり、これからの女子サッカー全体のためという意味合いは強いです。やっぱり、スタジアムが観客で埋まっている中でプレーするのは楽しいですし、その分緊張感も増して、プレーにも責任感が生まれます。その相乗効果でみんなもよりレベルの高いものを見られると思うので、そういう環境をもっと作っていきたい、そうなってほしいなと」

――籾木選手は11年になでしこリーグでデビューしています。観客数の減少を体感する中、もどかしさを抱えてこられたと思います。

「本当にサッカーだけでは、なかなか興味を持ってもらえないなと。その辺りは女子サッカーが完全にプロ化されないのと同じように、強いだけではダメだというのを感じました。何か一つだけではやっていけないんだと」

――ベレーザに関しては現在リーグ3連覇中で、今季も首位に立っています。ですが、ピッチ内の成績と観客数が比例していない現状があります。

「『なんで自分ら強いのにお客さん来ないんだろうね』と、半分ネタみたいな感じで笑いあったりしていますけど、チームにはなでしこジャパン経験者が10人以上います。そういう選手が在籍しているのに観客数が伸び悩んでいるのは、やっぱりその価値をみんなにしっかり伝えきれていないということ。

 自分たちも選手それぞれの価値を理解できていない、発信できていないのが大きな問題だと思います。今回の活動を通して、女子サッカー選手としての価値を高めていきたいなという思いがあります」

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