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女子サッカーの価値、なでしこ10番が目指す未来とは? ベレーザ・籾木結花インタビュー【後編】

text by 青木務 photo by ⒸTOKYO VERDY , Tsutomu Aoki , Getty Images

優勝することだけがゴールではない

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リーグ4連覇が迫るベレーザ。籾木は「まだまだ強くなります!」と言う【写真:青木務】

――働く女性に対するアプローチというのは?

「女子サッカーの選手たちは仕事もして、でも好きなサッカーもしてという厳しい環境の中でも頑張っています。キャリアウーマンの方たちも、ライフステージで結婚や妊娠などの節目があると思うんですけど、そういったものを乗り越えて頑張っている姿というのは、共感し合える部分が多いんじゃないかなと。お互いを応援していけるような関係になりたいなと考えています」

――最後に、プレーヤーとしてINAC戦の意気込みを教えてください。4連覇を果たす上でも重要な一戦となります。

「自分自身、今シーズンの序盤はプレーできずに外から見ているだけだったんですけど、ベレーザは監督が代わって新しいサッカーにトライしています。最初は自分たちも力不足で、戦術理解度という部分も低かったのであまり勝つことができませんでした。でも、ベレーザの常に謙虚でいる姿勢だったり、単純にサッカーが上手くなりたいという気持ちは練習から出ていました。特にリーグが再開してからは日々の練習はもちろん、試合を重ねるたびに成長できていると感じます。

 リーグ前半戦の最終節に、アウェイでINACと対戦して1-0で勝ったんですけど、その時よりもさらにパワーアップしたベレーザで相手を圧倒したいなと思います。

 ただ、なんて言うんですかね。もちろん、優勝のためにもINAC戦が大切なのは間違いないんですけど、そこだけがゴールじゃないともすごく思うんです。だから・・・この先もまだまだ強くなります! という気持ちです」

▽籾木結花(もみき・ゆうか)
1996年4月9日、アメリカ出身。2011年、中学3年でなでしこリーグデビューを果たすと、その試合で初ゴールを記録。16年から背番号が『10』に変更。現在、2季連続でリーグベストイレブンに選出されている。日本代表としてはU-17(リトルなでしこ)、U-20(ヤングなでしこ)を経て、17年になでしこジャパンデビュー。今年8月のアジア大会では10番を背負い、優勝に貢献した。国際Aマッチ20試合出場5得点。

【了】

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