なぜ4-4-2は主流であり続けるのか? 名DFが解説する守備戦術の本質【岩政大樹の守備解体新書】

どの時代のサッカーでも多数派となってきた「4-4-2」。11/6発売の『フットボール批評issue22』では、元日本代表の岩政大樹氏が現代サッカーの守備戦術とトレンドを読み解きながら、4-4-2が主流であり続ける理由を解説している。一部を先行して公開する。(文:岩政大樹)

2018年11月02日(Fri)10時20分配信

text by 岩政大樹 photo Editorial Staff
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革命が起きようとも普遍。4-4-2の合理性

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岩政大樹氏【写真:編集部】

 サッカーの守備戦術とは、アリゴ・サッキが“革命”を起こした80年代後半から、ずっと4-4-2を基点にして語られているように見える。サッキが考案した「ゾーンプレス」という守備方法が一気に広まり、サッカーはより速く、より緻密に変わっていった。

 ペップ・グアルディオラの出現は次なる“革命”といえる。攻撃か守備かという二極化された考え方を一刀両断し、「攻めるための守り」、「守るための攻め」であることを強烈に表現した。

 それにより、「どこでどのようにボールを奪うか」と「どこからどのように攻撃をスタートさせるか」が一緒くたに考えられるべきものとなり、攻守の切り替わりはどんどん速くなっている。もはや攻守の境目はなくなってきていると言っていいほどだ。

 この枠組みの中で様々な戦術が考えられてサッカーの歴史を作っているが、結局は「なんだかんだでやっぱり4-4-2」か「4-4-2以外」で大きく2つに分けられると思う。歴史は常に繰り返されていくもので、個人的には皆がこの2つを行ったり来たりしているように感じるのだが、それほど4-4-2はベーシックで合理的なシステムと言える。

 特に、昨シーズンのバルセロナが4-4-2を基本システムとして採用したり、今シーズンのグアルディオラ・シティが(攻撃時には変形するものの)守備時に4-4-2のような形になる戦い方をときに採用したりしていることは象徴的だ。チームとは生き物で、常に変化に対して敏感に適応していかなくてはならないが、そのために持つ1つの手立てとして4-4-2はいつも皆の選択肢となるということだろう。

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