久保建英とメッシは似ていない。あえて挙げるなら…。今こそ知るべき特別な才能と発展途上の現在【西部の目】

久保建英はいずれ日本サッカーをけん引する存在として期待される。才能に恵まれる17歳だが、もちろんまだ足りないものもある。経験を積み、発展途上の時期を経て、久保は真に特別な選手へと進化する。(取材・文:西部謙司)

2018年11月02日(Fri)11時10分配信

シリーズ:西部の目
text by 西部謙司 photo Getty Images
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「和製メッシ」ではない

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リオネル・メッシ【写真:Getty Images】

 FCバルセロナの練習場には「ジョアン・ガンペール」の名が冠されている。このクラブの創始者だ。もともとの名前はハンス・ガンパー、スイス人。ガンペールはカタルーニャ風の読み方である。

 大人から小学生まで、週末には広大な敷地内でさまざまなカテゴリーの試合が行われていた。私が見に行ったときのバルセロナBのキャプテンはセルジ・ロベルトだったが、10番のわりにはあまりパッとしなかったのを覚えている。トップチームでバリバリ活躍する姿など想像できなかった。まだ「過程」にあったのだろう。

 中学生年代のチームでは韓国人の選手が10番を背負っていた。バルサTVが中継するので試合後にはインタビューも受ける。主審だけで副審のいない試合だが、選手の立ち居振る舞いはプロそのもの、あるいはプロらしい振る舞いを求められている。

 そのときにはまだ久保建英はいなかったと思う。バルサのカンテラ出身ということで「和製メッシ」と呼ばれている。やはりカンテラにいたイ・スンウも「韓国のメッシ」だし、かつては「砂漠のペレ」や「カルパチアのマラドーナ」もいたので、こういう呼び方はそれはそれでいい。ただ、久保は「メッシ」ではない気がする。

 リオネル・メッシの速さを久保は持っていない。ではアンドレス・イニエスタなのかというとそれも違う。そもそも誰かを誰かにあてはめることがおかしいのだが、あえていうならダビド・シルバのほうが近いと思う。

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