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日本代表 5年前

NMDの凄み、中島に許されるプレーとは?「彼らの面白い距離感が試合のテンションを上げる」【宮澤ミシェルの独り言】

シリーズ:宮澤ミシェルの独り言 text by 青木務 photo by Junichi Ebisawa , Getty Images

キルギス戦、攻撃のバリエーションは今ひとつ

 ベネズエラ戦で代表デビューしたGKのシュミット・ダニエルは、前半はキックを合わせようとしすぎていた。しっかり繋ぐプレーだったと思うけど、少し消極的にも見えた。そういう風に見えてしまうのが彼のウィークポイントというか。後半は非常にバランスが良くなって、飛ばすキックも使うようになっていた。サイズがあって、その上、反応もいいところも見えた。彼の課題は迫力なんだよね。ゴールキーパーとしてちょっと足りないと思うところで。これから試合を経験して、迫力あるゴールキーパーになっていってほしいね。

 キルギス戦はスタメン全員入れ替えた。その中でもやることは統一されていたと思う。立ち上がりに杉本(健勇)のところに入って、いいターンからパスを送って山中(亮輔)が決めた。70%くらいの力のコントロールシュートだったね。

 いいスタートではあったよ。ただ、余計なパスでポゼッションしてボールを動かして、というのが多かった。あの相手にはちょっと時間をかけすぎちゃった印象だ。スッと横にかわして角度を作って縦のフィードを入れたり、バイタルにボールを入れていくというプレーをもう少し増やしても良かったんじゃないかな。

 原口(元気)と伊東(純也)は内側にポジションを取っていて、北川(航也)、杉本と合わせられるように距離感を短くしているんだけど、それができている時はテンポも上がっていた。ただ、どうしても中島(翔哉)や堂安(律)と違うのは、やっぱり原口も伊東も槍なんだよね。それだったらペナルティエリアの近くで一気に裏へ出るパターンも作らなきゃいけなかった。よくやっていたけど、攻撃のバリエーションとしては今ひとつだった。

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