「何十年とミシャ監督がいるわけじゃない」。札幌・野々村社長が語る次世代へのクラブ運営【インタビュー】

2018年12月05日(Wed)10時00分配信

text by 植田路生 photo Getty Images
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クラブのDNAや哲学の重要性

ミハイロ・ペトロヴィッチ
北海道コンサドーレ札幌を率いるミハイロ・ペトロヴィッチ監督【写真:Getty Images】

── それは指導者含めて環境面でかなり変わらないといけないですね。

「その通り。Jリーグでよく見られるのは、センターバックの能力のなさを中盤やフォワードの守備力によって補うサッカー。コンサドーレが対戦した中でも、前の人の力を借りなくて自分の能力だけで守り切れるようなセンターバックは少ないし、そういう選手が出てくるような環境には今ない。1人の選手の能力が上がる環境は、現状のままだとかなり難しい」

── そういう環境整備という面でもミシャ監督の招聘は効果があると思います。

「ミシャ監督で今よりずっと順位が下でもまったく問題ないと思っている。ああいうサッカーをトライした方がいいと思っていた」

── クラブとしてのDNAや哲学は残りますね。

「それは至上命令。残していかなきゃいけない。ああいうサッカーを続けていけるような発想の指導者を、どんどん育てていくようにしないと成長していけない」

── 次世代へ向かって車輪を回転させていかないといけないですよね。

「そうそう。何十年とミシャ監督がいるわけじゃない。サイクルをどんどん回していい循環を生み出していく。そうやってスピードアップしないとヨーロッパには追いつけない」

▽野々村芳和(ののむら・よしかづ)

1972年生まれ。株式会社コンサドーレ(北海道コンサドーレ札幌の運営会社)代表取締役社長。慶應義塾大学卒業後の1995年にジェフユナイテッド市原でプロデビュー、2000年にコンサドーレ札幌へ移籍。TV番組「Jリーグラボ」などでの歯に衣着せぬ発言はサッカーファンの間でも話題。

(取材・文:植田路生)

【了】

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