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高校総体はこうすべき! 無意味な35分ハーフ、3年生ばかりの出場機会に変化も。流経大柏・本田監督が語る育成改革論

日本でもっともプロ選手を育ててきた流経大柏高校サッカー部の本田裕一郎監督が、真の〝ジャパンズ・ウェイ〟につなげるための改善すべき問題をあげながら1つ1つ提言していく『サッカー育成改革論』(カンゼン)。その提言を一部抜粋して公開する。(文:本田裕一郎)

text by 本田裕一郎 photo by Hiroyuki Sato

猛暑は試合時間短縮でしのげない

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流経大柏の本田裕一郎監督【写真:佐藤博之】

 選手権も3年後には第100回の記念大会を迎えます。

 2018年夏には夏の甲子園が100回大会を迎え、大変な盛り上がりを見せましたが、そういう節目を迎える今こそ、大胆な改革に踏み切れるチャンスです。ユース年代の代表するビッグトーナメントである選手権をワールドカップ方式にするとなれば、他の育成年代の大会を改革する機運が続々と高まるかもしれない。ひいては、国内サッカーカレンダーの見直しにもつながるでしょう。その結果、問題になっているオフ確保ができれば「プレーヤーズファースト」が現実になる。そういう前向きな流れに持っていきたいものです。

 夏休みの真っ只中に行われる高校総体についても改革が必要です。

 2018年8月7日~13日にかけて三重県で行われた大会を見てみると、47都道府県代表各1チームと加盟登録数の多い北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪と開催地の三重県の2チームが参加し、全55チームがトーナメント方式でタイトルを争いました。

 試合時間は35分ハーフ。1回戦が8月7日にスタートし、2回戦が8日、3回戦が9日。1日の休養日を挟んで11日に準々決勝、12日に準決勝と進んでいき、決勝は13日に行われる形でした。

 猛暑の夏場を想定して、試合時間を短縮し、大会の真ん中に休みを1日設けてはいるものの、ハードスケジュールという印象は否めません。45分ハーフというサッカーの原則を踏まえても、試合時間短縮でしのぐのはあまりいいことではありません。

 そこで、私が提案したい改革案は、トーナメント方式は維持したまま、出場チーム数の絞り込みとU-17の大会へとカテゴリーを変更することです。

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