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ドルトムントが前節の敗戦から学んだこと。勝ち切った天王山、取り戻した挑戦者の姿勢

現地時間21日、ブンデスリーガ第17節、ボルシア・ドルトムント対ボルシア・メンヒェングラッドバッハの一戦が行われ、2-1でホームチームが勝利した。前節はまさかの敗戦を喫したドルトムントだったが、この日は粘り強い戦いをみせた。そこには、挑戦者としての姿勢が表れていた。(取材・文:本田千尋【ドイツ】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

波乱のなかった天王山

ボルシア・ドルトムント
ボルシアMGとの天王山を制したボルシア・ドルトムント【写真:Getty Images】

「誇り」を示した。21日に行われたブンデスリーガ第17節で、ボルシア・ドルトムントは、ボルシア・メンヒェングラッドバッハを迎え撃った。首位と2位の攻防=天王山。波乱はなかった。

 ダン=アクセル・ザガドゥ、アブドゥ・ディアロ、マヌエル・アカンジ…守備陣に負傷者が相次ぐ中、ユリアン・ヴァイグルが右のCBに起用される。エメル・トプラクとコンビを組んだ。急造のディフェンスライン。だが、ヴァイグルが穴となり、決壊することはなかった。

3日前、昇格したばかりのフォルトゥナ・デュッセルドルフに1-2のスコアで敗れたドルトムント。決して負けを引きずることなく、高い集中を取り戻していた。

 ボルシアMGの戦い方は、どこか曖昧だった。ブロックを固めてカウンターを狙うのか、ポゼッションを高めて真っ向から挑むのか。ボール奪取後のアクションの精度も欠いた。ドルトムントの引き締まった守備ブロックは、ボルシアMGの選手たちに縦パスを入れる隙を与えない。そして前から積極的にプレスを掛け、ショートカウンターで急襲する。

 20分、左サイドの高い位置でラファエル・ゲレイロがクリストフ・クラマーからボールを奪うと、すぐにワントップのパコ・アルカセルにボールを入れる。スペイン代表FWはダイレクトで前に叩くと、マルコ・ロイスが3人目の動きで抜け出す。

 主将はGKヤン・ゾマーとの1対1を決めることはできなかった。だが、その獰猛な姿勢は、まるでドルトムントの方が2位に付ける挑戦者で、目の前の首位チームを食ってやろうとするかのようだった。

 42分、自陣の左サイドでルイス・バイヤーのパスをゲレイロがカットすると、即座に前方のスペースにボールを出す。ロイス、マリオ・ゲッツェ、ジェイドン・サンチョがギアをトップに入れてカウンター。ペナルティエリアに入ってロイス、ゲッツェ、サンチョと繋ぐと、イングランド代表ウインガーが仕掛けてオスカー・ウェントを振り切り、右足一閃。先制弾を叩き込む。

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