NMD崩壊…重圧を楽しむ堂安律が示すべきもの。アジア制覇なくして日本代表に未来なし

日本代表は9日、アジアカップのグループリーグ初戦でトルクメニスタン代表と対戦する。大会開幕前から離脱者が相次ぎ、チーム事情や体調不良などもあって23人全員が揃ったのは初戦の3日前だった。それでも勝たなければいけないのがアジアの戦い。優勝できなければサムライブルーに未来はない。(取材・文:舩木渉【UAE】)

2019年01月09日(Wed)10時30分配信

text by 舩木渉 photo Getty Images, Wataru Funaki
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中島不在。それでも…

堂安律
堂安律は中島翔哉の不在を嘆くが…【写真:Getty Images】

「本当に痛いというのが正直な感想ですけど…」

 いつも強気な、あの堂安律にしては珍しく本心にあった不安が表に出てきたようだった。森保一監督のもとで日本代表の攻撃陣をともに引っ張ってきた中島翔哉の不在について問うた時に発した言葉だ。

 だが、これには続きがある。

「ただ翔哉くんができるプレーも僕がやらなくちゃいけないとも思っていますし、タメを作るプレーというのは僕自身できると思っているので、そういうのも意識してプレーしたいと思います」

 ロシアワールドカップが終わり、若返った日本代表において最も重要な攻撃の起点になっていたのが10番を任されるようになった中島だった。左サイドを根城にするサッカー小僧がボールを持てば、それに呼応して周りの選手たちが一斉にゴールへ向かって動き出す。

 大迫勇也がサポートのために近寄ってきたり、南野拓実がストライカーの背後にできたスペースへ走り込んだり。堂安は逆サイドに張るのではなく中央寄りにポジションを取って、そこから一気にゴール前まで突進していく。

「翔哉くんのプレーはすごく僕たちの武器でしたし、翔哉くんがボールを持った時の自分の動き出しというのは、本当にあの人のおかげで磨かれた僕の武器だと思っているので」

 冒頭の発言の直前に、堂安は中島から受けた影響について言及していた。一緒にプレーしたのは9月から11月の日本代表活動中の短期間のみでも、彼らは感覚的に分かり合い、イメージを共有しながら互いを高めていった。

 そんな絶大な存在感を放っていた「武器」を失った今、堂安は自分で全てを背負って戦おうとしている。アジアの頂点を目指す戦いを前に「とにかくワクワクしている気持ちが大半」だという20歳の若武者は、「みんなの期待があるというのもわかっていますし、それに応えなくちゃいけないというプレッシャーも少し感じながら、いい緊張感を今は持っている感じです」と高揚感を隠さない。

 期待というのは大きく膨れ上がれば膨れ上がるほど、プレッシャーとして重くのしかかってくる危険性も秘めている。特に優勝候補を目されるアジアカップのような大会になれば、「勝って当たり前」という状況が、ふとした時に次の一歩を踏み出せなくなるほどの重荷となって前進を阻んでくるかもしれない。

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