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日本代表 5年前

カタール戦、勝利への鍵は? ポイントは相手の「奇襲」。日本代表の対応力問われる決勝戦に

text by 植田路生 photo by Shinya Tanaka , Getty Images

カタールはどこで奇襲を仕掛けてくるか

 日本はボールをつなぐことができるチームのため、GK権田修一が大きく蹴るのではなくDF吉田麻也や冨安健洋に短いパスをつなぐことが多い。低い位置から丁寧にパスをつないで相手を崩そうとするためだ。そこを急襲しにくるだろう。

 快足FWアリらが一気にプレスをかけてくれば非常に危険だ。日本はそれをかわす能力ももちろんあるが、相手の能力を十分に把握していない試合序盤は、無理をすれば高い位置でボールを奪われ決定機を与えてしまう恐れがある。危険を察知したならFW大迫勇也めがけて大きく蹴ってしまうのも手だ。

 また、日本のプレッシングも十分に研究してくるだろう。カタールは4バックと3バック、2つのフォーメーションを使いこなし、試合中も変化をつけることがある。その可変式の良さを活かし、日本に混乱を与えるだろう。

 カタールのGKからビルドアップを始める場合、ある程度のパターンがある。日本はそこを読みプレスを仕掛けてくるが、さらにそこを裏読みしてくるだろう。ビルドアップ時にイレギュラーにポジションをチェンジし、ギャップができたところを一気にFWまでボールを運ばれる可能性がある。

 日本はMF以下の選手たちは相手の変化を観察し、釣られないことが重要だ。相手がおかしな位置に移動したからといって付いていきすぎると、実はそれがおとりでポッカリとスペースが空いてしまうと危険だ。

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