名波ジュビロ、「レベル1」の現在地。自由と規律のバランス、得点力アップへ考えるべきこと

2019年02月25日(Mon)11時37分配信

text by 青木務 photo Getty Images
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両サイドハーフが縦関係に?

 例えば27分、最前線から降りてきた大久保嘉人を起点に、左サイドでボールを動かす。トップ下の中村俊輔が裏へ抜ける動きを見せつつ、パス回しに加わるため下がってくる。10番がルックアップしゴール前にボールを放てる態勢をとった時、中央にいたのはPA手前のアダイウトンのみ。松本山雅の3人のセンターバックは間隔を保っていつでも対応できる状態だった。

 この時、逆サイドのロドリゲスは大外に張るだけで、斜めのランニングでゴール前に入っていく素振りも見せない。インサイドに絞って中盤にいた松本昌也も浮遊しているだけだった。ボールは左サイドから動かず、そもそも同サイドに人数をかけすぎてもいた。結局、後ろに下げたところで大井健太郎が足を滑らせピンチになりかけた。

 また、32分から数分間はこんなことがあった。相手CKの流れでアダイウトンが右、ロドリゲスが左にポジションを取った。ポジションチェンジは全く問題ないが、その後ゴールキックを経てアダイウトンが少しずつ左へ戻ろうとする中でも、ロドリゲスはそのままとどまった。35分には2人とも左サイドにいる状態になり、ロドリゲスが受けたすぐ後ろでアダイウトンがサポートしているシーンやその逆もあった。これではゴール前に人数をかけられるはずもない。

 個々の自由な動きは相手を困惑させる面もあるが、チームとして共有されたプレーに昇華させたいところだ。パターン化してそれぞれの持ち味が消えては意味がないが、ある程度の規律がなければゴールという最大の目的を果たすことは難しい。

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