G大阪・遠藤保仁と今野泰幸、2人はずっと離れずに。言葉はいらない信頼関係が生む機能性【西部の目】

明治安田生命J1リーグ第3節を終え、ガンバ大阪は1勝2敗で11位。決して好調な滑り出しとは言えないが、かつてリーグを席巻した時のような「らしさ」は戻っている。その中心にいるのはやはり遠藤保仁で、そして今野泰幸が支えている。(取材・文:西部謙司)

2019年03月15日(Fri)11時30分配信

シリーズ:西部の目
text by 西部謙司 photo Getty Images
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2人で1つ

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ガンバ大阪の遠藤保仁と今野泰幸【写真:Getty Images】

 優れた選手とのコンビネーションが確立されるまでに、どれぐらい時間がかかるものなのか。そう質問されたディエゴ・マラドーナは「10分」と答えている。

 サッカーにほとんど言葉はいらない。最近は「言語化」が流行だが、コンビネーションを生み出すのは言語以外の何かだ。だからサッカーは世界に広まり、人々を束の間でも幸せにできるのかもしれない。音楽にも言葉の壁はなく、悲しい音は不思議なことに世界のどこでも、聞いた人を悲しい気持ちにする。絵画や造形物も同じく、そこに言語は必要とされていない。明確ではないが確実に伝わる、言葉よりはるかに強い何かがある。

 コンビネーションには相性もある。ほとんど互いに口もきかない間柄なのに、フィールド上ではなぜか息ぴったりという例は珍しくなく、人間的な相性とサッカー的な相性は全然別だったりするのだが、フィールド内外で仲が良いにこしたことはない。

 今野泰幸が「ヤットさんのゴルフ」について楽しそうに話していたのを思い出す。

「普通は打つ前に素振りしたりするじゃないですか。ところが、ヤットさんはスタスタ歩いて行ってそのまま打っちゃうんですよ(笑)」

 FKやCKを蹴るときに素振りしないでしょ? 遠藤保仁ならそう言いそうだが、その独特の感性に対して今野は憧憬の念を抱いている。一方、今野のアジリティとボール奪取力は遠藤にはない能力だ。遠藤と今野、互いに補完し合う関係のセットである。

 ビルドアップでセンターバックが左右に大きく開いたとき、MFがその間に下りてくることはよくあるが、ガンバ大阪では遠藤と今野が2人ともセンターバックの間にすっぽり入りそうになることさえある。それぐらい2人で1つの関係になっていて、2人はずっと離れずにいる。

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