G大阪・遠藤保仁と今野泰幸、2人はずっと離れずに。言葉はいらない信頼関係が生む機能性【西部の目】

2019年03月15日(Fri)11時30分配信

シリーズ:西部の目
text by 西部謙司 photo Getty Images
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違う個性の組み合わせ

 ジネディーヌ・ジダンとクロード・マケレレ、アンドレア・ピルロとジェンナーロ・ガットゥーゾ、古くはヨハン・クライフとヨハン・ニースケンスの「2人のヨハン」…ユニットとしてのコンビは正反対の個性の組み合わせが目立つ。

 似た者同士が共振関係なら、真逆のコンビは補完関係だ。補完のコンビは離れたら意味がない。遠藤の近くに今野がいることで守備が補強され、今野の近くに遠藤がいることでボールは円滑に動く。

 今季のG大阪は、G大阪らしさが復活している。長谷川健太監督が率いて三冠を獲ったのが最近の偉業だが、このときのG大阪はあまり「らしく」はなかった。宮本恒靖監督の現在のG大阪は、4人ぐらいが片側サイドに集結して短いパスを回し、守備の穴を探して強力な2トップのフィニッシュへつなげていく。そのパスワークの中心に遠藤がいる。つまりG大阪らしさとは、結局のところ遠藤らしさなのだろう。

 G大阪がスタイルを確立したのは西野朗監督が10年間率いた時代だった。遠藤、二川孝広、橋本英郎といった面々を生かすためのサッカーだったわけだが、西野監督が「ポイント」としてあげていたのが明神智和だった。遠藤や二川とは異なるタイプのMFである。甘い汁粉にひとつまみの塩を入れるように、華麗なパスワークの隠し味として明神の存在が重要だった。

 遠藤と今野のプレーぶりについては、いまさら記すまでもないだろう。ただ、このユニットがG大阪の軸になっているように、遠藤と今野の関係も互いが不可欠になっている。2人の間の信頼関係、最少単位のチームプレーが全体の機能性を決めていて、そこにあるのは言葉を超えた何かだ。言葉を超えたものを言葉で説明するのは無理なので、ファンの皆さんには是非見て、感じとっていただきたい。

(取材・文:西部謙司)

【了】

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