「精神的に弱すぎた」若きエース。3戦全敗、初の大舞台で日本代表が経験したものとは?【日本代表平成の激闘史(5)】

2019年05月16日(Thu)10時00分配信

シリーズ:日本代表平成の激闘史
text by 元川悦子 photo Getty Images
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急造の3バックも実らず

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主将を務めた井原正巳(右)とアルゼンチン代表のバティストゥータ【写真:Getty Images】

 混乱を経て、日本は6月14日のアルゼンチン戦を迎えた。会場はトゥールーズのムニシパル。現在、昌子源がプレーするクラブの本拠地だ。チケット問題が起きてフランス入りしているのに試合を見られない日本人サポーターが続出する中、日本サッカー協会から優先的に購入したチケットを片手に申し訳ない気持ちでスタジアムに向かったのをよく覚えている(※筆者は当時取材ADをもらえずにチケット取材だった)。

 青い紙吹雪が舞う中、選手たちがピッチに登場。バティストゥータやクラウディオ・ロペスら世界最高峰FWを揃える強敵にどこまで戦えるのか。そこは非常に興味深かった。

 日本の先発はGK川口能活、DF(右から)中西永輔、井原、秋田豊、右サイド・名良橋晃、左サイド・相馬直樹、ボランチ・山口素弘、名波浩、トップ下・中田英寿、2トップに中山雅史と城という3-5-2だった。

 3月までは4バックをベースにしていた岡田監督は、アルゼンチンとクロアチアと同組に決まってから3バックへのシフトを決断。C・ロペスを中西、バティストゥータを秋田にマークさせる形を徹底させた。そうやって守備を固めなければ絶対に勝てない。強い覚悟の表れだった。

 指揮官の狙い通り、序盤の日本の強力2トップを封じ、いいペースで試合を運んだ。が、前半28分に一瞬のスキを突かれる。オルテガが前線に出したパスが名波の足に当たってバティストゥータの目の前にこぼれ、1点を先制されてしまう。

 これは不運以外の何物でもなかったが、世界舞台初参戦の日本に重くのしかかった。後半には中山に代えて呂比須ワグナー、相馬に代えて平野孝を投入し、1点を取りに行ったが、最大のチャンスだった後半37分の秋田のヘッドも左ポストの脇を通過。結局、追いつくことができず、0-1で黒星発進となった。

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