「精神的に弱すぎた」若きエース。3戦全敗、初の大舞台で日本代表が経験したものとは?【日本代表平成の激闘史(5)】

2019年05月16日(Thu)10時00分配信

シリーズ:日本代表平成の激闘史
text by 元川悦子 photo Getty Images
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世界との差を感じた

 内容こそ悪くなかったが、勝てなければ何の意味もない。そう痛感した指揮官と日本選手たちは20日のクロアチア戦へと切り替えた。第2戦の地はナント。現在、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が指揮するチームの本拠地である。ここで勝ち点3を貪欲に取りに行くことだけを考えて、同じスタメンで挑んだ。

 気温が35度に達する猛暑の中、日本は後半勝負を選択。スローペースな戦いで前半を0-0で折り返す。そして後半に入ると相馬の左クロスから城や中山が頭で狙うなど攻撃の形が見えてくる。途中から岡野雅行を送り出してスピード勝負に出るが、それも実らない。

 ゴールをこじ開けられずに苦しむ日本をあざ笑うかのように、クロアチアはワンチャンスを決めにかかる。後半32分、中田のバックパスを拾ったアサノビッチが右サイドを突破。最後のクロスをエースFWシュケルが確実に左足で仕留め、とうとう1点が入ってしまう。

 ボバンという絶対的司令塔を欠き、攻撃の形を作れず苛立っていたクロアチアだが、やはり決めるべきところは決めてくる。その決定力こそ、日本と世界のトップの最大の違いだった。

 2連敗でまさかの最下位。しかもこの時点でグループリーグ敗退が決まってしまった。岡田監督は辞意をほのめかし、チーム全体が沈滞したムードに包まれる。それでも3戦全敗で帰国するわけにはいかない。26日の最終戦・ジャマイカ戦は絶対に勝ちたかった。

 キャンプ地・エクスレバンからほど近いリヨンのジェルランでの試合とあって、移動の負担も軽かったはず。最後はいいコンディションで戦えるはずだった。岡田監督は中西に代えて小村徳男を先発起用。積極的な戦いを仕掛けた。

 けれども、この試合もまたゴールが遠い。攻めあぐねているうちに、前半39分と後半9分にウイットモアにゴールを叩き込まれる。

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