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久保建英の日本代表デビューはいつ? 森保監督「期待はひしひしと伝わってきますが…」

text by 編集部 photo by Shinya Tanaka

久保建英
スタンドからピッチを見つめる久保建英【写真:田中伸弥】

 日本代表は5日、国際親善試合でトリニダード・トバゴ代表と対戦。終始攻め続ける展開になったが、結果は0-0のドローに終わった。

 この一戦はかねてより「久保建英の日本代表デビュー戦になるのではないか」と注目されていた。コパ・アメリカにも参加予定の日本の至宝は、今回の合宿でA代表初招集。4日には18歳の誕生日も迎えたが、トリニダード・トバゴ戦では岡崎慎司や川島永嗣、中山雄太とともにベンチ外となった。

 試合を終え、記者会見で「久保がA代表で見られるのはもう少し先になるのか?」と質問を受けた森保監督は「ここにおられるメディアのみなさんも久保が出ることを期待されていると思いますし、メディアを通して見ている皆さんも久保が出ることを期待されているのを私にもひしひしと伝わってきています」と胸中を明かした。

 もちろん久保を招集したのは「彼の日頃からのクラブでの活動、そして今回招集させてもらって、十分にA代表の中でもできるなと思っている」からで、「ピッチの上に立たせてあげたい」と森保監督も考えている。それでもトリニダード・トバゴ戦では起用を見送った。なぜか。

「今彼は18歳になったばかりで、シーズンを通してチームをけん引するようなプレーを続けてきて、そして今、移籍報道等いろいろなプレッシャーがかかってきている中、少し緊張の糸を緩めながら先に進んでいったほうがいいのかなという思いは持って、彼を呼んでいます」

 日本代表に呼ばれれば当然メディアやファンからの注目を浴びるが、その中でもできるだけサッカーに集中できる環境を作る。それが森保監督の今の考えのようだ。「このまま成長し続けてくれれば間違いなくA代表でプレーできる選手」だと実力とポテンシャルに繰り返し太鼓判を押す。

 これからどのタイミングで起用するかは「チーム状況しだい」と言葉を濁した森保監督。果たして9日のエルサルバドル戦で久保の姿を見ることはできるか。あるいはブラジルの地で戦うコパ・アメリカまでお預けになるか……「選手は日本の宝」と語り慎重な姿勢を崩さない指揮官の今後の起用法に、より注目が集まるのは間違いない。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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