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日本代表 5年前

南野拓実はいま、日本代表でどのような序列なのか? 苦境が続く中で求められるプレーの変化

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「自分からアクションを起こしてプレーするタイプ」

「でも僕はそれ(競争)は大歓迎。それが当たり前ですし、その中で勝ち残った選手しか試合に出れないっていうのは代表だけじゃなくて自分のチームでもそう。だからこそ、試合でチャンスをもらったらしっかり結果を残していければいいかなと思います」

 8日の練習後にもそう語気を強めたが、自分が何をすべきかは賢い南野なら誰よりもよく分かっているはず。チームを勝利へと導く得点かアシストという目に見える結果を残すこと。それが最も分かりやすいのだ。

 1トップに入るであろう快足FWの永井は、タメを作ることに長けた大迫とは全く異なるタイプ。その特長をしっかりと理解しながら動くことが重要だ。加えて言うと、スピードスターの伊東も裏にタテへの推進力を武器とする選手。速い2人が前線に陣取った場合、南野は緩急をつけながらお膳立てに回ったり、スペースを作るような機転の利いた働きが大事になってくる。

 香川と組んでいたらそういう役割は彼が担っていただろうから、南野はよりゴールに突き進めたが、コンビを組む仲間のタイプが変われば、自分自身のプレーも変化が求められる。そのあたりはもちろん心得ているはずだ。

「1トップが永井君やったら裏のスペースを意識したりとか、プレーを変えていく必要はあると思います。2シャドーにしても、お互いのスペースを大事にしながら、味方にボールが入った時にサポートできる位置に顔を出すこと。それを連続できるかが重要になってきます。味方が空けたスペースに入って行くことも必要。僕は自分からアクションを起こしてプレーするタイプなので、積極的に動き直して存在感を出していければいい」と彼は自分のやるべきことを整理してピッチに立つつもりだ。

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