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三好康児、欧州移籍報道にも冷静「わからない部分多い。自分だけでは決められない」

text by 編集部 photo by Getty Images

三好康児
横浜F・マリノスのMF三好康児に欧州移籍の噂が持ち上がっている【写真:Getty Images】

 また1人、若武者が欧州へと旅立つことになるのだろうか。一部報道でベルギーからのオファーが伝えられた横浜F・マリノスのMF三好康児が、6日の練習後に取材に応じた。

 今夏のコパ・アメリカで日本代表デビューを果たした22歳には、ベルギー1部のロイヤル・アントワープFCやシント=トロイデンVVからの関心が伝えられている。本人もその報道を知っていたが、「(ベルギーから)話が来ているというのは(報道に)出ていましたけど、チームの方とも話しをして、まだわからない部分も多いので、自分だけで決められることではない」と即座の移籍は否定した。

 三好は川崎フロンターレからの期限付き移籍でマリノスに在籍しており、欧州挑戦のためにはその契約を途中で打ち切らなければならない。もちろん「マリノスの状況であったり、自分は川崎とも契約があるので、そういったところの人たちとも話をしていくことが必要」と、三好自身も置かれた状況を理解している。

 ゆえに欧州挑戦のチャンスにも「しっかりと話を進める上では、どっちに転ぶにしても、チームの人だったりとしっかりコミュニケーションを取って、話し合っていければ」と冷静だった。

 とはいえ「サッカーを始めた時から海外でプレーするというのは自分の目標の1つ」と述べたように、三好にとって欧州でのプレーは夢でもある。

 コパ・アメリカでのパフォーマンスが高く評価されて注目を集めるようになったが、「常にそういった舞台で戦うために日本でもプレーするようにしていましたし、自分がプロとしてやる上でずっと海外に行く気持ちは今まで持ち続けてきていたので、もちろん話をもらえること、評価してもらえることは嬉しいですけど、それに別に満足するわけでもない」と視線は常に高く保ち続けている。
 
 そのうえで「いまはマリノスの選手なので、次の鹿島戦に向けて準備するというのが一番大事だと思います」と目の前の戦いに集中する姿勢を強調していた。

 マリノスではシーズン序盤こそ欠かせない存在としてチームをけん引したものの、最近はベンチスタートの試合も増えている。現時点の成績はリーグ戦18試合出場3得点だ。シーズン途中での移籍を選ぶか、マリノスでタイトル獲得を目指す日々を続けるのか。

 三好は「ずっとスタートから出るという保証はどこのチームでもないので、そこは大して関係ないというか、自分が常に挑戦したい場所でプレーできることが一番幸せだと思っている」と語っていた。

 周りに流されることなく自分なりの判断基準を持って冷静に物事を決断できるのが三好の優れている部分でもある。堂安律や冨安健洋、板倉滉、前田大然らに続いて東京五輪世代の中心選手が欧州へ羽ばたくことになるのか。今後の動向に注目が集まる。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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