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旗手怜央、2得点でも危機感。川崎フロンターレから東京五輪へ「今のままでは出られない」

text by 編集部

旗手怜央
ジャマイカ戦で2ゴールを奪ったU-22日本代表MF旗手怜央【写真:Getty Images】

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【日本 9-0 ジャマイカ キリンチャレンジカップ2019】

 来年の東京五輪出場に向けて強化を進めるU-22日本代表は28日、キリンチャレンジカップ2019でU-22ジャマイカ代表に9-0の大勝を収めた。

 3-4-2-1の2シャドーの一角で先発出場したMF旗手怜央は、16分と19分に見事なコントロールショットで2度ゴールネットを揺らした。テクニックで攻撃の起点になるプレーだけでなく、相手に当たられても倒れないフィジカルの強さも見せて「今までサッカー以外の体の部分にも真摯に向き合ってきたので、よかったんじゃないか」と成果を振り返った。

 ただ、2ゴールを挙げても満足はできない。旗手が主戦場とするポジションはU-22日本代表野中で最も競争が激しく、ライバルも多い。ジャマイカ戦にも出場したFW岩崎悠人やMF安部裕葵、すでにA代表定着を果たしているMF久保建英やMF堂安律をはじめ、さらには今回招集されていないMF三好康児やMF森島司、FW田川亨介といった多彩なタレントが東京五輪出場の数少ない枠を取り合う構図だ。

 この激戦区を生き抜いて人生に一度しかない東京五輪の舞台に立てるか。旗手は「シャドーにはいっぱいライバルがいるし、今のままではやっぱり出られないので、来年川崎フロンターレに行ってから、しっかり試合に出て結果残してさらに道は開けると思う。もう五輪というよりは、今はフロンターレで早く試合に出ることを意識してやりたい」と語った。

 現在順天堂大学でプレーしている旗手は、来季から川崎フロンターレ加入が内定している。J1でも屈指の戦力を誇る強豪クラブでポジション争いを制し、コンスタントに試合出場を重ねられなければ、彼自身が理解している通り東京五輪出場は難しいだろう。

「今日見てもらったように、ああやって間で受けて自分でも(仕掛けて)いけるし、人を使うこともできる。今日は2点決められましたけど、シュートも打てる部分は自分の強みだと思う。あとは守備の部分もこれからもっとよくしていかないといけないですけど、ああいうアグレッシブな守備もできるようになってきているので、そういったところが強みになってきているのではないかなと思います」

 攻守に幅広く貢献しながら、大事な場面でフィニッシュに絡めるアタッカーとして価値を証明できるか。まずは直近1月開幕のAFC U-23選手権出場メンバーに選ばれるかは重要な指標になる。そのあと、フロンターレで次のチャンスが訪れた時のために牙を研ぐ日々が始まる。

(取材:元川悦子【長崎】、文・構成:編集部)

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【了】

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