U-22日本代表、東京五輪選考のポイントとOAを使いたいポジション。前田大然が想起させたのは…【西部の目】

U-22日本代表は28日、キリンチャレンジカップ2019でU-22ジャマイカ代表と対戦し、9-0で大勝した。前線からのハイプレスが機能するなど、多くの選手がアピールに成功したと言えるだろう。それでも、海外組の招集やオーバーエイジなど、特殊な事情が絡む五輪本番のメンバー入りへの道のりは険しい。(文:西部謙司)

2019年12月29日(Sun)9時25分配信

text by 西部謙司
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ハイプレスが機能

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U-22日本代表の前田大然【写真:Getty Images】

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 前田大然、旗手怜央、安部裕葵の前線3人のプレッシャーが速く、これが試合の流れを決定づけていた。とくに前田の寄せの速さと献身性は素晴らしく、ロンドン五輪の永井謙佑を思い起こさせた。東京五輪は暑い中での試合が予想されるので、ジャマイカ戦のような守備戦術がそのまま通用するとは考えにくいが、前田、旗手、安部のセットは魅力的だ。

 ハイプレスが機能したので後方の選手も的が絞りやすかった。コパ・アメリカ(南米選手権)と先のコロンビア戦ではボランチとして物足りなかった中山雄太だったが、ジャマイカ戦では持ち前のボール奪取力を発揮し、落ち着いた展開でゲームをコントロールした。

 左ウイングバックでプレーした東俊希は大きく曲がるクロスボールや中の状況をよく見たプルバックでチャンスを作り、右の長沼洋一も懐から蹴り出す時間の操作の効いたクロスボールを披露していた。

 9-0で勝った試合なので、全員が良いプレーを見せられたと思う。ただ、ポジションによっては層の厚い部分もあり、競争はなかなか厳しい。

五輪に向けた選考のポイント

 五輪代表は18人で編成される。1つのポジションに1人ずつバックアップを選べない大会である。ポリバレントな能力を持つ選手を複数選抜する必要がある。板倉滉、中山雄太、田中駿汰、橋岡大樹、冨安健洋、東俊希などがポリバレントなタイプになる。

 もう1つ、重要なポイントが五輪代表招集に強制力がないことだ。とくに外国のクラブに所属する選手を呼べるかどうかは個別の案件になりそうで、ポジション的に影響が大きいのが3-4-2-1の2シャドーである。久保建英、堂安律、三好康児、安部裕葵を全員招集できない事態も想定しておかなければならないだろう。ただ、E-1サッカー選手権の中国戦で良いプレーをした森島司、今回のジャマイカ戦で出色のプレーぶりだった旗手など、比較的有力選手の多いポジションではある。

 逆に薄いのがボランチだ。おそらくオーバーエイジの1人はここになるのではないか。森保一監督の好みからすると柴崎岳なのかもしれないが、招集できるかどうかのハードルがある。

 DFについては冨安健洋が中心になるだろう。冨安についても招集できるかどうかの問題は残るが、冨安を中心とした3バックはそのままA代表に直結させたい。ここもオーバーエイジの可能性がありそうだ。

 オーバーエイジの残り1枠はGKかFWになるのではないか。FWは実際そこで起用されるかは別にして、前田は特徴がはっきりしているので入ると思う。あと1人をどうするか。1トップとGKはどちらも得失点に直接影響の大きいポジションなので、実力と経験を備えたオーバーエイジを使いたくなるポジションである。

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(文:西部謙司)

【了】

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