フットボールチャンネル

Jリーグ 4年前

サガン鳥栖、5年間の歴代フォーメーション。F・トーレスら大型補強敢行も…2季連続残留争いというジレンマ

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

またも残留争い(2019年)

サガン鳥栖
サガン鳥栖、2019シーズンの基本フォーメーション(黄色は新加入選手)

【シーズン成績】
明治安田生命J1リーグ:15位(10勝6分18敗)
YBCルヴァンカップ:グループリーグ敗退
天皇杯:ベスト8


【今シーズンのJリーグはDAZNで!
いつでもどこでも簡単視聴。1ヶ月無料お試し実施中】


 現役時代にバルセロナやアトレティコ・マドリードに在籍したルイス・カレーラス氏が新監督に就任。オフ期間にはMFイサック・クエンカ、DFニノ・ガロヴィッチ、DF原輝綺などを補強し、クラブ悲願のタイトル獲得を目指して2019シーズンへの舵を切った。

 だが、現実はそう甘くなかった。サガン鳥栖はリーグ開幕3試合で全敗を喫すると、第6節から第10節までに5連敗も記録。開幕10試合で挙げた得点数はわずか「1」に留まるなど、いきなり単独最下位に沈んでしまった。結局、カレーラス監督はリーグ戦9試合を指揮(第10節は体調不良を理由に指揮をしていない)したのみで解任。メンバー固定も定まらず、方向性が見出せないままクラブを去ることになった。

 後任に就いたのは前年にチームを残留へ導いた金明輝氏。すると鳥栖は第11節のガンバ大阪戦から3連勝を記録するなど順位を14位にまで回復させている。再び、監督交代がポジティブな方向に傾いた。

 しかし、なおも苦戦は続いた。鳥栖は3連勝の後に3連敗を喫するなど再び下位に沈むと、以降もなかなか継続して勝ち点を奪うことができず、前半戦終了時点で16位に低迷。8月に行われたFWフェルナンド・トーレスの引退試合ではヴィッセル神戸に1-6と大敗を喫するなど、歯車は完全に狂っていた。

 夏場にFW金森健志、DFパク・ジョンス、FWチアゴ・アウベス、DF金井貢史などを加えていた鳥栖であったが、終盤戦も浮上のキッカケは掴めず。最後まで残留争いの渦から抜け出すことは叶わなかった。そして、降格の可能性を残していた最終節でも清水エスパルスに敗れた。J2降格を覚悟した人も多かったはずだ。

 しかし、最終節で同じく残留を争っていた湘南ベルマーレが松本山雅FCと引き分けたため、得失点差で上回った鳥栖が15位で残留を果たすことに。自力で生き残ったわけではないが、一息つける結果となった。

 ただ、2季連続で残留争いを強いられたのはやはりいただけない結果だ。能力のある選手は揃っていただけに、なおさらである。シーズン全体で主導権を握ることができた試合もわずかで、内容が良いゲームでもそれを結果に結びつけることができなかったのも非常に痛かったと言える。

 ビッグネーム重視の選手編成でタイトル獲得を目指していた近年の鳥栖だが、まさかの2季連続での残留争い。クラブの財政事情的にも厳しいのは事実だろう。この暗いトンネルから抜け出すことは可能なのか。

▽GK
高丘陽平

▽DF
高橋祐治
高橋秀人
金井貢史
三丸拡

▽MF
松岡大起
原川力
福田晃斗
イサック・クエンカ

▽FW
金崎夢生
金森健志

【了】

1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top