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日本代表 4年前

中田英寿、日本代表歴代ポジション。岡田武史、トルシエ、ジーコ…歴代指揮官は孤高の男をどう起用したのか?

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

ジーコ(2006年ドイツW杯)

日本代表
2006年ドイツW杯・ブラジル戦先発メンバー

 アジア地区予選を順調に突破した日本代表は、開催国ドイツを除いて世界最速でワールドカップ本大会出場を決めたチームとなった。もちろん中田は、3大会連続出場となった川口能活や小野伸二とともにチームの中心を担った。

 グループリーグ初戦のオーストラリア戦を屈辱的な逆転負けで落とした日本は、必勝を期して挑んだ第2戦のクロアチア戦で引き分け、最終戦はブラジルに1-4の完敗。1勝も挙げることができず、2大会連続の決勝トーナメント進出を逃した。

 ブラジルに敗れた後、センターサークル内で仰向けに倒れこんだ中田の姿はあまりにも有名だ。そして、この大会を最後に彼は現役引退を決断する。

 ジーコ監督が率いたドイツワールドカップの日本代表で、中田はそれまでのトップ下ではなく1列下がったセントラルMFで起用されることが多かった。予選までベースにしていた3-4-1-2の場合、トップ下には中村俊輔が入り、本大会第2戦から採用された4-2-2-2ではそもそもトップ下がなかったのである。

「マイアミの奇跡」でブラジルを打ち破ったアトランタ五輪世代、シドニー五輪世代、さらに黄金世代の選手たちが20代後半から30代前半になって成熟し、4年前に比べても日本代表には海外でプレーする選手が増えていた。史上最高のメンバー構成とも言われたチームは、ジーコ監督の自主性を重んじた組織づくりの弊害もあってまとまりを欠き、中田の奮闘もむなしく期待を裏切る結果となってしまった。

●2006年ドイツW杯・ブラジル戦先発メンバー

▽GK
川口能活

▽DF
加地亮
中澤佑二
宮本恒靖
三都主アレサンドロ

▽MF
中田英寿
稲本潤一
小笠原満男
中村俊輔

▽FW
巻誠一郎
玉田圭司

【了】

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