なぜ? エバートン完敗の理由は…。失われたハメス・ロドリゲスとキャルバート=ルーウィンの輝き

プレミアリーグ第6節、サウサンプトン対エバートンが現地時間25日に行われ、2-0でサウサンプトンが勝利した。ここまで4勝1分で首位に立つエバートンだったが、サウサンプトンも4戦無敗。好調なチーム同士の対戦となったが、サウサンプトンが終始試合を有利に進め、エバートンに反撃のチャンスを与えなかった。(文:加藤健一)

2020年10月26日(Mon)9時58分配信

text by 加藤健一 photo Getty Images
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失われた3トップの輝き

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【写真:Getty Images】

 サウサンプトンに試合の主導権を常に握られ、エバートンのシュート本数はわずか6本。リュカ・ディニュが72分に退場処分を受け、1人少なくなったエバートンは成す術なく敗れた。

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 出場が危ぶまれていたハメス・ロドリゲスは強行出場となった。ハメス・ロドリゲスはリバプール戦で負傷しており、カルロ・アンチェロッティ監督は欠場を明言していたが、直前になって出場できる可能性が浮上していた。

 しかし、コンディションの問題もあってか、これまでの5試合で見せていたパフォーマンスとは程遠いものだった。交代枠を58分までに使い切ってしまったエバートンは、ハメス・ロドリゲスを代えられなかった。90分間フィットネスを保つことができず、試合終盤はジョグするのが精いっぱいだった。

 リバプール戦で退場処分を受けたリシャルリソンの代役にはアレックス・イウォビが起用されたが、目立ったパフォーマンスを見せられず。イウォビに代わって後半開始から投入されたベルナルジはボールに積極的にかかわったが、得点につながることはできなかった。

 リシャルリソンの不在と不調だったハメス・ロドリゲスの影響を最も受けたのはキャルバート=ルーウィンだろう。連続得点が5試合でストップするだけでなく、この試合ではシュートすら放つことができなかった。試合を通じてのボールタッチ数はわずか18回に留まっている。

 エバートンはこれで3試合連続の複数失点となった。攻撃陣が好調だったため結果には大きく影響していないが、守備陣は課題を残している。

 リバプールには横の揺さぶりに対応できず、決定機を何度も作られた。その解決策として、この試合ではイウォビが下がって4-4-2で守るアイデアを見せたが、サイドバックの裏を再三にわたって突かれた。

 リシャルリソンは出場停止があと2試合続き、ディニュも次戦は出場停止となる。「この数日間でハメス(の状態)をチェックしなければいけない」と指揮官が語った通り、ハメス・ロドリゲスの状態も万全ではない。

 守備の整備と主力が抜けた際の解決策をアンチェロッティ監督は提示しなければいけない。ここまでコアメンバーを固定して戦っていたエバートンにとって、ここからは難しい試合が続くだろう。

ソリッドなサウサンプトン

「今日の試合に勝ったのは決して偶然なんかではない」

 サウサンプトンを率いるラルフ・ハーゼンヒュットル監督は試合後にそう述べた。「ボールを持っているときも持っていないときも、とても組織的でゲームマネジメントもよかった」と勝因を語っている。

 ハーゼンヒュットルはライプツィヒで2シーズン指揮を執っている。ラルフ・ラングニックの下で仕事をしたハーゼンヒュットルは、コンパクトでソリッドなサッカーを標榜している。

 サウサンプトンは少ないタッチでボールを動かした。エバートンはボール奪取に優れた中盤の守備からカウンターに攻撃のチャンスを見つけ出そうとしたが、トランジションで優勢に立ったのはサウサンプトンだった。

 サウサンプトンは左サイドを執拗に狙っている。対面するエバートンのハメス・ロドリゲスは、低い位置まで戻って守備をするタスクを与えられていない。サウサンプトンはボールサイドに人を集めてサイドに起点を作り、つり出されたサイドバックの裏を突いた。

 サイドバックは積極的に攻め上がり、守備時に2トップはボックス内まで帰陣する。攻め込んだ際は中盤の選手も相手のゴール前になだれ込む。先制ゴールを挙げたジェームズ・ウォード=プラウズは2点目のシーンでもファーサイドに顔を出している。サウサンプトンは試合を支配し続けた。

 サウサンプトンが2-0とリードしても、ハーゼンヒュットルは86分まで交代カードを切らなかった。相手に退場者が出て試合は大勢が決していたが、切る必要がないほど抜け目がない試合運びだった。

 サウサンプトンはトッテナムに大敗し、プレミアリーグは連敗スタートとなったが、4戦無敗で6位まで順位を上げている。チェルシーに引き分け、首位のエバートンに完勝。次なる相手はこれまた話題を呼んでいる3位のアストン・ヴィラとなる。

 上位8チームの中でビッグ6はリバプールのみ。近年まれにみる大荒れのプレミアリーグは、混とんとした状況がしばらくは続きそうだ。

(文:加藤健一)

【了】

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