東京五輪メンバー選考シミュレーション。三笘薫は外せない、U-24日本代表が組織の強さを出す秘策とは?【西部の目】

U-24日本代表は29日に行われたSAISON CARD CUP 2021で、U-24アルゼンチン代表に3-0の快勝を収めた。0-1で敗れた第1戦のリベンジを果たしたU-24日本代表の選手たちは、東京五輪で金メダルを狙うと公言している。果たして、U-24日本代表がメダルを狙うためには何が必要なのだろうか。(文:西部謙司)

2021年03月30日(Tue)7時58分配信

シリーズ:西部の目
text by 西部謙司
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快勝が難しくさせるU-24日本代表の選考

三笘薫
【写真:Getty Images】

 0-1で敗れた第1戦の借りを3-0で3倍返し。U-24アルゼンチン代表の長所である球際と縦への速い攻撃に面食らった感じの第1戦とは様子が違っていた。球際で負けていなかったし、ロングボールは跳ね返してセカンドボールも拾えていた。

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 プレーのテンポが早くなり、相手を背走させたことでアルゼンチンはファウルで止める場面が目立った。フィジカルコンタクトの強さで差を作らせなければ、それ以上の何かがある相手でもなく、U-24日本代表のペースで試合を進めることができた。

 相手の出方がある程度わかっていれば対応できる能力を示したといえる。メンバーを入れ替えているとはいえ、初見でこのぐらいやれれば文句なしだったが、今回は良い経験を積めたのでではないか。

 左サイドを深くえぐるドリブルをみせた相馬勇紀、中盤でのキープとパスで実力を示した田中碧の2人が目を引いた。第1戦で失点のきっかけとなる突破を許した板倉滉は2ゴールで借りを返した。

 快勝したのはもちろん良かったわけだが、五輪メンバーの選考はかなり難しくなったに違いない。五輪のメンバーは18人、オーバーエイジ枠も3枠ある。U-24日本代表から選抜されるのはおそらく15人しかいない。

「組織の強さ」を出すには…

 東京五輪をどう位置付けているかよくわからないが、本気で金メダルを狙うならオーバーエイジ3枠はすべて使うはずだ。

 今回の2試合では選手個々の良いプレーは見られた。五輪をA代表につなげる育成の場とするなら、現在のような形でいい。しかし、メダルを狙うには組織の強さがほしい。ただ、それにはもう時間がなさすぎる。そこで、ここでは単独クラブ(川崎フロンターレ)のコンビネーションをそのまま拝借する形で考えてみたい。

 川崎から移植するのはボランチの2枚。といっても1人は元川崎でオーバーエイジの守田英正だ。相方は第2戦で光っていた田中碧。そしてサイドに2枚ずつ。左は旗手怜央と三笘薫。右はオーバーエイジの家長昭博と山根視来だ。オーバーエイジは家長、山根、守田の3人となる。6人いれば連係の良さを発揮できるはず。中途半端に2、3人ではなく、これぐらい揃えたほうが良さは出ると思う。

 GKは五輪世代の双璧である大迫敬介と谷晃生。DFは冨安健洋が確実。第2戦で見事なアシストを決めた瀬古歩夢が冨安の相棒だろうか。バックアップには板倉滉、中山雄太、古賀太陽。この3人は複数のポジションができるので18人編成の五輪では極めて有力だ。

 攻撃陣は左に相馬勇紀、三笘薫。三笘については第1戦の出来がいまひとつだったが、先発かどうかは別にして実力的に外せないと思う。右は家長のバックアップをどうするか。今回は招集できなかった堂安律か、それとも三好康児か。トップ下は久保建英。直接のバックアップは置かないが、家長、堂安(または三好)、あるいは旗手もできる。

 問題はCF。第2戦で先制点をゲットした林大地だが、1試合だけの評価では選考しにくい。今回は負傷で招集できなかったが、J1でのプレーぶりからすれば前田大然と上田綺世がいいのではないか。タイプが違うので変化を出しやすい。

 川崎のコンビネーションが五輪で通用しないとなれば万事休すの編成だが、他にこれといった決め手も見当たらない。強化試合がもう少し組めれば事情も違うのだろうが、今回はこれでどうかという私見である。

(文:西部謙司)

【了】

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