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浅野拓磨、「無所属」のまま日本代表招集の背景とは? 反町技術委員長が明かした現状と今後

text by 編集部 photo by Getty Images

浅野拓磨
【写真:Getty Images】

 日本サッカー協会(JFA)は20日、今月下旬から約3週間にわたって合宿を行う日本代表の招集メンバーを発表した。

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 5月28日に予定されているカタールワールドカップ・アジア2次予選のミャンマー代表戦は国際Aマッチウィーク期間から外れているため、国内組を招集できず。そのため、すでにシーズンを終えている欧州組のみで戦うことになる。

 一方、国際Aマッチウィーク期間中には並行してU-24代表も活動するため、東京五輪世代の選手たちとオーバーエイジ選手に選ばれた吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航がミャンマー戦後にA代表から離脱する。そこに国内組が加わって6月の4試合を戦うため、A代表はメンバーの異なる2チームが編成された。

 もちろんミャンマー戦から5試合全てでA代表に名を連ねている選手もいる。その1人がFW浅野拓磨である。

 2020/21シーズンはセルビア1部リーグの強豪パルチザン・ベオグラードでプレーしていた浅野だが、5月上旬にクラブからの給与未払いなどを理由に退団を表明。日本代表メンバー発表時の選手リストの所属クラブは「空欄」になっていた。

 つまり「無所属」と同義の状態で日本代表入りすると捉えていいだろう。このような複雑な状況下で代表招集に踏み切った背景について、反町康治技術委員長は次のように説明した。

「コメントするのは難しいところではありますけれども、彼は今日本にいまして、この代表に備えてしっかり準備をしております。もちろん報道にあるようなことも把握しておりますが、これはクラブマターの話なので、我々としては代表には欠かせない選手ということで選ばせてもらっています」

 反町技術委員長は「集合した時にどういう形になっているかは私には全くわかりませんし、コメントするつもりはありません」と、浅野の次の所属先がすぐに決まるのかどうかについては明言を避けた。

 そのうえで「代表活動に呼ばれてからは全力でやっていただくことはしっかり約束してもらうつもりです。彼のパーソナリティを考えると(全力でのプレーを)当たり前のこととしてやると思いますので、ある意味活躍してもらいたい1人だと思っています」と述べた。

 クラブレベルでの今後については不透明だが、代表では「欠かせない選手」と高く評価されている浅野はどんなプレーを見せてくれるだろうか。1ヶ月近く実戦から遠のいているふん材料こそあれ、彼にとっても日本代表戦は重要なアピールの場になるはずだ。

 日本代表は5月28日にミャンマー代表と対戦した後、6月3日にジャマイカ代表との国際親善試合をこなし、同7日にワールドカップ予選のキルギス戦、同11日にセルビア代表との国際親善試合、そして同15日にワールドカップ予選のタジキスタン戦と約3週間で5試合を予定している。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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