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五輪日本代表、歴代オーバーエイジはどんな選手がいた? 東京五輪は史上最も豪華で強い3人に

text by 編集部 photo by Getty Images

吉田麻也
【写真:Getty Images】



【U-24日本 6-0 U-24ガーナ 国際親善試合】

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 U-24日本代表は5日、U-24ガーナ代表との国際親善試合に挑み、6-0と大勝を収めている。

 この試合で圧倒的な存在感を放ったのが、酒井宏樹、遠藤航、吉田麻也のオーバーエイジ(OA)3人だった。それは今回のU-24ガーナ代表戦を見ていた人はもちろん、ピッチに立った若い選手たちも強く感じていたようだ。

「今日の試合の感想はOAの3人が頼もしすぎたなと」(堂安律)

「OAだからというよりは、あの3人はちょっと抜けているなと思っている」(久保建英)

 吉田はA代表でもコンビを組む冨安健洋と鉄壁の守備を披露し、酒井はタイミングの良い上がりから何度もチャンスを演出。そして遠藤は対人守備の強さを活かし、幾度となくボールを狩り取っている。堂安が言う通り3人は「頼もしすぎる」プレーで全体の、とくに守備の強度を大きく高めていた。

 今回招集された酒井、遠藤、吉田の3人は、史上最も豪華なOAと言えるかもしれない。ここで一度、過去のOAを振り返ってみよう。

・1996年アトランタ五輪(招集なし)
・2000年シドニー五輪(楢崎正剛、森岡隆三、三浦淳宏)
・2004年アテネ五輪(曽ヶ端準、小野伸二)
・2008年北京五輪(招集なし)
・2012年ロンドン五輪(吉田麻也、徳永悠平)
・2016年リオデジャネイロ五輪(藤春廣輝、塩谷司、興梠慎三)

 こうして一覧を見ると、そもそもOAを3人呼ぶこと自体が簡単な話でないことがわかる。選手自身のコンディションやクラブの事情などもあり、呼びたくても呼べない場合がある。北京五輪はその影響で招集が「0」となっていた。そのため、吉田、遠藤、酒井と理想的な3人をチームに加えられただけでも、今回のOAは実に豪華と言える。

 そしてA代表でも、所属する海外クラブでも主力を張る国際経験豊富な3人がOAとして揃ったのは今回が初めてのこと。過去にこれほど世界と戦ってきた選手がOAに入ることはなかった。これは大きな魅力だ。

 この「国際経験」というのは東京五輪本番でも貴重な要素になることは間違いなく、たとえば2016年のリオデジャネイロ五輪では国際経験の浅い藤春廣輝が絶望的なオウンゴールを喫するなど、守備を崩壊させてしまった。今回のOAの3人が大舞台の空気に飲み込まれることはまずないだろう。

 日本がこれまでOA招集で失敗したのは2016年リオデジャネイロ五輪くらい、というのが事実。シドニー五輪やロンドン五輪はOAの力もあって決勝トーナメント行きの結果を手にしており、アテネ五輪は結果こそ出なかったが内容自体は決して悪くなく、曽ヶ端準も小野伸二もチームに良い影響をもたらしていた。

 その中でもやはり、今回の3人の存在感は頭一つ抜けていると言える。期待感は当然ながら大きい。

(取材:元川悦子、文・構成:編集部)

【了】

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