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長友佑都は「無所属」のまま日本代表招集。コンディションに懸念、森保一監督の考えは…

text by 編集部 photo by Shinya Tanaka

長友佑都
【写真:田中伸弥】



 日本サッカー協会(JFA)は26日、来月開催されるカタールワールドカップ・アジア最終予選に向けた日本代表メンバーを発表した。

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 おなじみの面々が名を連ねるなか、招集メンバーリストにはDF長友佑都も含まれていた。しかし、所属クラブは空欄のまま。昨季限りでフランス1部のマルセイユを退団してから、いまだに次の所属先が決まっていない状態での日本代表入りとなった。

 やはり懸念されるのはコンディション面だ。Jリーグ組はシーズン真っ只中で、欧州クラブに所属する海外組も軒並み新シーズン開幕を迎えて公式戦をこなしている。一方、無所属の長友は当然ながらチーム練習などに参加できておらず、どんな形で調整が進んでいるのか不明な点が多い。

 森保一監督は「今の活動が一般的には不透明なところがあると思いますし、コンディションもみなさんにわからないところがあると思いますけど」と前置きした上で、長友を無所属の状態で招集した理由を次のように説明した。

「これまでも代表のスタッフが常に(長友と)連絡を取りながら、彼の所属先がどう決まっていくかもある程度道筋を聞いていますし、彼の今のコンディション状態も把握して招集につなげています」

 長友が最後に試合に出場したのは、日本代表として臨んだ6月11日のセルビア代表戦だった。約2ヶ月半のブランクがあり、「チームのトレーニングが始まってからコンディションを確認して起用につなげていきたい」と森保監督は語る。今回の日本代表メンバーがワールドカップ予選でベンチ入り可能な23人より多く、24人になっているのも直前の移籍やコンディション不良によるリスクをできるだけ軽減するためだろう。

 反町康治技術委員長も「ヨーロッパでは8月末まで移籍期間があるので、長友もそこに向けて(移籍先探しを)調整していると思いますし、もしかしたら(他にも)所属クラブが変わる選手も出てくると思います」と、欧州の移籍市場終盤と重なる国際Aマッチウィーク特有の難しさを理解している。

 そのうえで今後欧州で日本代表選手の移籍が発生した場合にも備えている。反町技術委員長は「現段階で『もしかしたら…』というのが何人かいますので、そうなったら移動手段や検査など迅速に(対応)できるよう準備はしています」とJFAの欧州駐在担当者を窓口として移籍先のクラブ側と招集に向けた調整を進めていく考えを示した。

 長友は日本代表合流時に“空欄”のままか、あるいは新たな所属クラブについて語れる状況になっているか。今後の動向に注目だ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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