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もがく鎌田大地「頭の部分ですごい問題があった」。クラブでも日本代表でも低調だった原因は消えたのか?

text by 編集部

鎌田大地
【写真:Getty Images】



 日本代表は7日に行われるカタールワールドカップ・アジア最終予選のサウジアラビア代表戦に向けて合宿を開始した。

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 トップ下で定位置を確保しつつあるMF鎌田大地だが、オマーン代表や中国代表と対戦した9月シリーズは低調なパフォーマンスに終始した。所属するフランクフルトでのプレーも振るわず、状態が心配されていたところだ。

 昨季はブンデスリーガ1部で5得点15アシストを記録して飛躍の1年を過ごしながら、一体なぜ不調に陥ってしまったのか。今季はリーグ戦で無得点無アシストと苦しんでいる要因を、鎌田は本人は次のように分析する。

「代表でのパフォーマンスがよくないというよりも、今季が始まってから自分自身、移籍の問題だったり、そういうもので頭の部分ですごい問題があって、その中でチーム(フランクフルト)でもパフォーマンスがよくなかった。その中での代表戦という感じで、その流れのまんまだった感じです」

 しかし、移籍市場は閉幕して少なくとも冬まではフランクフルトに残留することが決定。鎌田は「移籍市場もちゃんと終えて、自分の中で気持ち的な部分でもしっかり整理をつけて、だいぶパフォーマンスが戻ってきている」と語り、すでに気持ちを切り替えており、調子は上向きつつあるという。

 ただ、所属クラブで難しいシーズンを過ごしていることには変わりない。フランクフルトでは昨季までトップチームを率いたアディ・ヒュッター監督がボルシアMGに“移籍”し、オリバー・グラスナー新監督のもとで再スタートを切ったが、リーグ戦7試合を終えて18クラブ中13位と成績が振るわない状況が続く。

「チームとして全てが変わって、選手も変わっちゃったし、昨季まで積み上げたものはまたイチからということで、やっぱり難しいなと感じはします」

 監督交代にともなって選手の入れ替わりや基本戦術の変更があり、鎌田に求められるプレーも変わった。スタメンから外れる試合も増えたなかで、我慢の日々が続く。しかし、「焦りはない」。

「シーズン前から難しくなるのは自分でわかっていたし、昨季のようにチームとしても個人としてもうまくいくことはないだろうなと思っていました。今季は我慢のシーズンになるんだろうなという感覚でいたので、楽観的というか、そこまでストレスは感じていなくて、試合数を重ねれば得点だったりアシストもついてくると思います。

最終的にはポジションもしっかり取り返せるというか、今は(スタメンかベンチスタートか)フィフティ・フィフティみたいな感じですけど、チームとして、これからまたどんどん(メンバーが)固まっていくだろうし、別に(競争に)負ける感じもないし、出ればやれる自信もあるので、そこまで焦りはないという感じですかね。とりあえずウィンターブレイクまではうまくやっていければという感じです」

 フランクフルトでの復調のきっかけを、日本代表戦でつかめるだろうか。カタールワールドカップ出場権をつかみ取るには、絶好調な鎌田の貢献が不可欠だ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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