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セリエA 2年前

ミラン、ローマに3-1勝利の要因は? 主力に欠場者続出もなんのその、まるでガットゥーゾのようだったのは…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

セリエA第20節、ミラン対ローマが現地時間6日に行われ、3-1でホームチームが勝利。フランク・ケシエ、フィカヨ・トモリなど多くの主力を欠いていたミランだが、見事にその不安を吹き飛ばした。ローマ相手に何が良かったのか。そして、圧巻の輝きを放っていたのは?(文:小澤祐作)

厳しい台所事情のなかで勝利

ミラン
【写真:Getty Images】

 2022年のファーストゲームを、ミランは厳しい台所事情のなか迎えることになった。

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 フランク・ケシエとイスマエル・ベナセルがアフリカネーションズカップ参戦のため不在で、アレッシオ・ロマニョーリ、フィカヨ・トモリ、ダビデ・カラブリアは新型コロナウイルス感染のためメンバー外。シモン・ケアーは長期離脱中で、ズラタン・イブラヒモビッチにアンテ・レビッチ、ラファエル・レオンは戦列復帰こそしているが、まだ100%ではないという状態だった。

 そのため迎えたローマ戦は、基本的に普段サブの選手たちが多くスタメンに名を連ねている。とくに最終ラインの人選は難しく、センターバックはマッテオ・ガッビアとピエール・カルルによる、いわゆる“急造コンビ”となっていた。

 しかし、決して小さくない不安を抱えていたミランだが、ローマ戦ではそのネガティブな雰囲気を見事に吹き飛ばしている。

 立ち上がりからテンション高く入ると、早々にPKを獲得。これをオリビエ・ジルーが冷静に沈めて、幸先よくリードを奪った。

 さらに17分、ロジェール・イバニェスのミスを見逃さずジルーがシュート。これはポストに弾かれたが、こぼれ球をジュニオール・メシアスが押し込み、ローマを突き放すことに成功した。

 ミランは前半終了間際に1点を失ったが、その後はGKマイク・メニャンのファインセーブなどもあり追加点を許さず。そして74分、リック・カルスドルプ退場で数的優位を得ると、82分に途中出場レオンが試合を決定づける3点目を奪取。アディショナルタイムにはイブラヒモビッチがPKを失敗したものの、そのまま3-1で新年一発目のゲームを終えることになった。

 では、なぜミランは多くの主力選手を欠く中、勝利を奪うことができたのか。

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