着実なステップアップを刻むMF

MF：川辺駿（かわべ・はやお）
生年月日：1995年9月8日（26歳）
所属クラブ：グラスホッパー（スイス）
21/22リーグ戦成績：16試合4得点2アシスト

　サンフレッチェ広島やジュビロ磐田でスキルを磨いた川辺駿は、昨年に海外挑戦を決断。行き先はスイスのグラスホッパーだった。川辺はリーグ第3節ローザンヌ・スポルト戦でデビューを果たすと、以降レギュラーに定着。前半戦をリーグ戦16試合4得点2アシストと十分な成績で終えることになった。そして今月、グラスホッパーと提携関係にあるウォルバーハンプトンに加入することが発表。プレミアリーグでも屈指の実力を誇るクラブへ、大きくステップアップを果たした。

　川辺は主に攻撃面で良さを出せる選手だ。敵に囲まれてもボールを失わないテクニックを持っており、推進力あるドリブルや豊富な運動量と走力を活かした飛び出しで攻撃に厚みを加えることができる。現在の日本代表は4-3-3がベースとなりつつあるが、そのインサイドハーフならば川辺の特長はより発揮されるはずで、遠藤航や守田英正、田中碧らとはまた違った色を加えることができるだろう。

　昨年3月の国際親善試合およびFIFAワールドカップカタール2022・アジア2次予選に臨む日本代表メンバーに初招集され、同年6月のタジキスタン代表戦ではゴールも決めた川辺。それ以来、森保一監督からは声がかからなかったが、スイスで逞しく成長した今こそ、戦力に数えるべきだろう。この男が、中盤のポジション争いをさらに激化させるのかもしれない。