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長友佑都、4度目にして「一番苦しい予選だった」。サッカー日本代表を7大会連続W杯に導くも「結果を出すためなら、今の自分では厳しい」【W杯アジア最終予選】

text by 編集部 photo by Getty Images

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長友佑都
【写真:Getty Images】



長友佑都「今の自分では厳しい」

【日本 2-0 オーストラリア カタールW杯アジア最終予選】

 サッカー日本代表は24日、カタールワールドカップアジア最終予選のオーストラリア代表戦に2-0で勝利を収めた。そして、1試合を残して悲願のワールドカップ出場権獲得を成し遂げた。



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 自身4度目のアジア最終予選突破となったDF長友佑都は「とにかく苦しい最終予選だったので、4回目になりますけど、3戦で2敗して、そこから本当にチームみんなで追い込んでできた。本当に一番苦しい予選だと思っています」と、ワールドカップ出場権獲得に安堵している様子だった。

 チームにとっても長友自身にとっても極めて難しい戦いだった。初戦から3戦目までで2敗を喫して一時は予選敗退の危機に瀕しただけでなく、その過程で長友はパフォーマンスの低下を厳しく批判された。しかし、そこで折れないのが不屈の35歳である。

 今年2月にホームで行われたサウジアラビア代表戦で批判を払拭するハイパフォーマンスを披露し、「みなさんが僕に火をつけてくれた」と日本代表の勝利に貢献。FC東京では絶対的主力になれていないが、それでも森保ジャパンに欠かせない実力者であることをピッチ上で証明してきた。

「プロになったばかりの頃は本当にフレッシュでピンピンしていましたけど、本当に身も心も削れて成長してきたなと。ワールドカップを愛しているからこそ、身も心もボロボロになるまで削れるんだなと、自分自身は感じていますね。普通だったら『もういいや』ってなると思うんです。でも、自分の中ではどんな時もブレない、愛するワールドカップのためなら何でもするぞと、愛する人のためだったら何でもするぞと、その心意気で戦ったから今があると思います」

 ただ、ここから先で始まる新たな戦いに向けて、一切の満足はない。「世界のレベルを肌で経験してきて、知っているからこそ、ワールドカップで結果を出すためなら、今の自分では厳しいなと感じているのが正直なところ」と長友は吐露する。

「本当に全ての部分でレベルアップしないと、ワールドカップのベスト8という大きな目標を掲げているチームの一員にはなれないと思っているので、やることは多いなと思います。アジア予選とワールドカップの戦い方は違ってくる」

 一方で、アジア最終予選を勝ち抜いてきたチームメイトたちには全幅の信頼を寄せる。長友は日本代表がカタールの地でワールドカップベスト8を達成できると信じている。

「僕がこのチームで戦ってきた感覚ですけれども、ワールドカップで戦えるだけの戦力、チームのメンバーが揃っているなと感じていますね。なのでそんなに甘くないですよね。ベスト8というのは甘くない(目標)ですけど、この選手のクオリティがあって、世界を経験している選手も多いですし、僕は夢物語ではないと思っていて、必ずそれ(ワールドカップベスト8)を成し遂げられると、僕は思います」

 逆境に強すぎるリバウンドメンタリティの権化とも言えるベテランは、本大会までの期間にどう変わっていくだろうか。精神的支柱としてもチームに欠かせない存在なだけに、長友が4度目のワールドカップを戦うチームの一員となって、どんな姿を見せてくれるのかを楽しみにしたい。

(取材:元川悦子、文・構成:編集部)

【了】

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