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横浜F・マリノスとシドニーFC、両監督は17歳からの戦友。マスカット監督「友人だが、90分間は敵」【ACL】

text by 編集部 photo by Getty Images, Wataru Funaki

アジアサッカー・AFCチャンピオンズリーグ(ACL) 最新ニュース

ケヴィン・マスカット スティーブ・コリカ
【写真:Getty Images(上段)、舩木渉(下段)】



横浜F・マリノスとシドニーFC、両監督の関係性は…

 横浜F・マリノスは22日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ第3節でシドニーFCと対戦する。



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 両クラブを率いる監督は、ともに1973年生まれの同い年。だが、年齢が同じだけにとどまらない特別な絆で結ばれている。

 シドニーFCを率いるスティーブ・コリカ監督は「私たちの関係はとてもいい。17歳の時から一緒にプレーしていて、ウォルバーハンプトンでも一緒にプレーした。もちろんオーストラリア代表でも」と話す。

 マリノスを指揮するケヴィン・マスカット監督とは、ユース時代に出会った。2人はオーストラリアサッカー連盟が主宰し、多くの名選手を輩出してきたタレント育成プログラム「AIS」(現FFA Centre of Excellence)の出身。現役時代のマスカット監督はセンターバックやサイドバックとしてプレーするDF、一方のコリカ監督はトップ下を主戦場とする得点力の高いMFだった。

 その後、1997年から2000年にかけてイングランドのウォルバーハンプトン・ワンダラーズでもチームメイトとなった。同時期にオーストラリア代表でも共にプレーし、チームメイトとして同時にピッチに立った試合は代表とクラブを合わせて4つのチームで計56試合ある。もちろん選手としての対戦経験も豊富だ。

 現役引退後はともに指導者の道を進み、サンフレッチェ広島でもプレーした経験を持つコリカ監督は現役最後のクラブだったシドニーFCでユース指導者からトップチームの監督に。マスカット監督も晩年にプレーしたメルボルン・ビクトリーで指導者として名をあげ、ベルギーを経てマリノスにたどり着いた。

 コリカ監督はマリノス戦の前日記者会見で盟友との関係性について「私たちはお互いに良き友人であるだけでなく、家族ぐるみで仲がいい。私も彼も非常に競争心が高く、勝利を追い求めている」と明かした。

 その上で「明日は素晴らしい試合になるだろうし、私たちは2試合連続で対戦できる。どうなるか楽しみだ」と語った。

 一方、マスカット監督は「スティーブは代表でもヨーロッパでもともにプレーし、成長してきた。友人でもあるが、明日の90分間は敵だ」ときっぱり。良き友人でありながら、バチバチのライバル関係があることうかがわせた。

 かつて選手として共に戦った同い年の盟友同士が、アジアの舞台で監督として激突する。2人のプライドが真正面からぶつかり合うであろう、マリノスとシドニーFCの2連戦は22日と25日に予定されている。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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