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日本とイングランドの血を引く16歳・小橋エンスリン海とは何者か? 182cmの攻撃的左サイドバック、年代別サッカー日本代表への道は…

text by 加藤健一 photo by Kenichi Kato

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サッカーの母国・イングランドに、日本にルーツを持つ16歳の選手がいる。イギリス人の父と日本人の母を持つ小橋エンスリン海は、チャールトン・アスレチックU-16に在籍。「日本代表を目指したい」という小橋エンスリン海はどういう選手なのか。本人へのインタビューを通じてその選手の実像に迫る。(取材・文:加藤健一)


英国育ちの16歳

Enslin Kai
【写真:家族提供】

 小橋エンスリン海がサッカーに出会ったのは、2歳の時に参加したチェルシーのサッカー教室だった。その後はフットサルで足元の技術を鍛え、本格的にサッカーを始めたのは小学4年生のとき。当時は地元のクラブでストライカーとしてプレーしていた。

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 コロナ禍以前は夏休みなどに毎年日本を訪れていたが、生活の拠点はずっとイギリスだったため、短期的に日本のサッカーチームでプレーすることはあっても、本格的に所属した経験はない。ただ、中学1年までは現地の日本語学校に毎週通っていたことや、日本に来た際も一時的に日本の学校に通っていたこともあり、日本語も話すことができる。

 チャールトン・アスレチックにスカウトされてU-13チームに加入し、先日には契約を2024年まで延長している。チャールトンを選んだ理由について「チェルシーなどは3か月でリリース(放出)されることもあるけど、(チャールトンは)選手を大事に育てる」と語っている。

 日本ではチャールトン・アスレチックというクラブに馴染みのない人が多いかもしれないが、育成においては高い評価を受けているクラブだ。ロンドンの南東に拠点を構えるクラブで、トップチームは現在、EFLリーグ1(3部)に所属しているが、06/07シーズンまではプレミアリーグ(1部)にいた。

 ジョー・ゴメス(リバプール)、アデモラ・ルックマン(レスター・シティ)、エズリ・コンサ(アストン・ヴィラ)の3人は1997年生まれで、近年のアカデミー出身選手における代表格だ。時代を遡ればトッテナムのレジェンドであるジャーメイン・デフォーや元イングランド代表のスコット・パーカーといった往年の名選手も輩出している。

 財政規模だけで見ればチェルシー、アーセナル、トッテナムといったロンドンのビッグクラブには到底かなわない。しかし、「今のU-18チームはすごく強くて、U-17はトッテナムやアーセナルにも勝っている」と言うように、育成年代においてはビッグクラブに引けを取らない実力を持っている。

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