「つなげると…」「あれがなければ…」。痛すぎる敗戦、失点を悔いるサッカー日本代表選手たち

2022年11月28日(月)7時18分配信

photo Shinya Tanaka
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【写真:田中伸弥】



サッカー日本代表、コスタリカ代表に痛恨の敗戦

 カタールワールドカップのグループステージ第2戦が27日に行われ、サッカー日本代表はコスタリカ代表に0-1で敗れた。



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 最低でも勝ち点1を確保しておきたい試合だった。日本代表がコスタリカ代表と引き分け以上で勝ち点を伸ばせば、その後に行われる試合でスペイン代表が勝利するとドイツ代表のグループステージ敗退が決まる。

 選手たちにも「最悪、0-0でも問題ない」という共通認識があったという。しかし、終盤に軽率なミスからコスタリカ代表のDFケイシェル・フラーにゴールネットを揺らされ、決勝トーナメント進出に向けて厳しい状況に陥ってしまった。

「結局、最後にシュートが枠に来たところを止めるのが僕の仕事。緩いシュートだったので、少しタイミングが合わなかったところ、(体が)伸び切ってしまって力が伝わらなかったのが全てかなと思います」

 そう語ったのはゴールを守っていたGK権田修一だ。味方に当たって軌道が変わったフラーのシュートに必死に食らいつき、何とか触ったものの、弾き出すことができなかった。

 だが、この失点でGKを責めることはできない。原因はその前から積み重なったミスの数々にあった。

「僕からのミス。球際のところで負けたところからだったので、あれがなければ失点もないですし、そこは申し訳なかったと思います」

 MF三笘薫は、失点の約20秒前に左サイドでコスタリカ代表のFWジョエル・キャンベルと対峙した。1対1の局面になると日本の背番号9は個人技で入れ替わられ、その後の攻撃の流れを断ち切る機会を逸してしまった。

 キャプテンの中途半端なプレーは、失点の直接的な要因になってしまった。DF吉田麻也はMF守田英正に「つなげると思い」、味方がヘディングで競ったボールを軽く宙に蹴り上げた。すると着地点で守田が相手選手にボールを奪われ、フラーにラストパスを通された。

 吉田の「つなげる」という意図は、おそらく守田に伝わっておらず、反応が遅れてしまった。背番号22のセンターバックは「映像を見ました。つなげるスペースがあったけど、(パスのボールが)高すぎたし、時間的にも前(に蹴る)でもよかったのかなと思います」と、自らの判断ミスを悔いる。

 一瞬のほころびが大きな痛みを伴う傷に変わってしまった。吉田からのパスの受け手になるはずだった守田は「僕があのセカンドボールの拾い合いになった時に、相手より早く触ってクリアするような意図でやりましたけど、結局それで僕が入れ替わるシーンになった。そこは落ち着いて(相手選手に)正対することもできたんじゃないかなというのは、個人的な思いです」と語る。焦りで判断が狂ってしまった。

 冒頭で述べた通り、コスタリカ代表戦はドロー決着でも問題なかった。それによって日本代表は決勝トーナメント進出に大きく近づける。スペイン代表対ドイツ代表の結果にかかわらず、敗戦だけは避けなければならない状況。残り10分+アディショナルタイムという時間帯も考慮すれば、吉田のプレーは明らかに軽率だった。

「一番起きてはいけない展開になってしまった」と嘆く背番号22は、批判を浴びることを覚悟している。

「たくさんの批判が起こることは理解しますけど、個人的にも、日本代表としても、こうした注目の集まる大きな大会では批判はつきものです。それをマネジメントできなければ、ここには立てない。

前回大会も川島(永嗣)選手がそういう姿を見せている。やっぱりもう一度立ち上がらないといけないし、自信と勇気を持ってスペイン代表戦に臨まないといけない。ここですべて投げ出すにはまだ早すぎるので」

 グループEは最終節を残して混沌とした展開になっている。ドイツ代表と引き分けたスペイン代表が勝ち点を4ポイントに伸ばして首位に立つ。日本代表はコスタリカ代表と勝ち点3で並んでいるが、得失点差で2位。さらに同じく勝ち点3のコスタリカ代表が3位、勝ち点1のドイツ代表が4位と続く。全ての国にまだグループステージ突破の可能性が残されている。

 日本代表が自力で決勝トーナメント進出を果たすには、まず最終節でスペイン代表に勝利することが必要だ。引き分けでも可能性は残るが、得失点差でスペイン代表を上回ることができず、ドイツ代表戦の結果しだいで敗退してしまうかもしれない。

 2試合連続で先発出場したDF板倉滉は、ショッキングなドローの後もポジティブに、気持ちを切り替えて次の試合へ向かっていくことの重要性を説いた。

「状況判断って難しいところもあるし、あそこで大きくクリアしとけばよかったと言う人も、もちろんいる。ただ、意図としてつなごうとした。それって一瞬の判断で、そのミスが失点の原因の全てじゃないと思うし、逆に何でそこまで持っていかれたのかはもう一度見ないといけないと思います。あれだけ優位に攻撃をしていただけに、リスク管理はもっとできたんじゃないかなという思いもある。

でも、まだチャンスがある。ドイツ代表に勝って、コスタリカ代表に負けて国民はみんな下を向いてるかもしれないけれど、選手はもう次のスペイン代表戦に向かっています。そこは心配しないでほしいし、みんなで一緒にスペイン代表戦を戦ってほしいです」

 苦しい時は下を向きがちだが、落ち込んでいる場合ではない。スペイン代表戦までに準備できるのは3日間だけだ。日本代表がこの敗戦からもう一度立ち上がり、ドイツ代表を破った試合のような躍動感を取り戻してくれることを期待したい。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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