フットボールチャンネル

三笘薫がリバプールを攻略した3つの手段とは?異次元のドリブルが止められない理由【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

対照的だった三笘薫とアレクサンダー=アーノルドのスタッツ



 前回対戦で地上戦7戦全敗と、三笘を全く止めることのできなかったリバプールのトレント・アレクサンダー=アーノルドは今節も大苦戦。三笘が低い位置から仕掛けた場合はサラーら前線の選手も守備に回れるが、三笘の基本ポジションは高いため、初めからアレクサンダー=アーノルドと1対1の状況が作れている。

 この状況にさえ持ち込めば三笘の勝利だ。54分の場面がその代表例だろう。ペナルティーエリア内のやや左外でボールを受けた三笘はアレクサンダー=アーノルドと正対。一度、突破を諦めたかのように後ろ戻すフリをした次の瞬間、縦へと突破。逆を突かれたアレクサンダー=アーノルドは初速の速さの違いもありついていけず、ペナルティーエリア内にドリブル突破で侵入した三笘はそこからタッチライン際をエグってチャンスを作った。

 その結果、三笘は全選手で最多の6度のドリブル成功を記録。逆にアレクサンダー=アーノルドはまたしても地上戦勝率が0%(4戦0勝)という対照的な結果に終わった。

 三笘はまたしてもリバプールディフェンスを“カモ“にした。彼を最大限に活かすことができるブライトンにおいて、三笘は”異次元“の領域に達している。彼を止めることのできるDFは存在するのだろうか。

(文:安洋一郎)

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top