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W杯後どう変わった? 強豪国の最新フォーメーション。進化? 劣化? 各チームの狙いとは

シリーズ:強豪国の最新フォーメーション text by 編集部 photo by Getty Images

イングランド代表


監督:ガレス・サウスゲート
結果:2-1(イタリア)、2-0(ウクライナ)※いずれもユーロ予選
フォーメーション:4-3-3

 選手の市場価値が全出場国で最高額だったこともあり、イングランド代表はカタールワールドカップで優勝候補の一角に数えられていたが、準々決勝でフランス代表に敗戦。ベスト8で姿を消した。ガレス・サウスゲート監督とは21年11月に24年末までの契約を締結しており、ワールドカップ後も継続して指揮を執っている。

 他国が将来に向けて多くの選手を初招集している中、イングランド代表の顔ぶれは全く変わっていない。というのも、サウスゲート監督は選手の所属クラブでの出場機会やコンディションよりも現在のイングランド代表での序列を重要視しているからだ。そのためロベルト・デ・ゼルビ監督に「世界の5本の指に入るCBだ」と讃えられたDFルイス・ダンク(ブライトン)や直近の8試合で6得点1アシストと絶好調のFWオリー・ワトキンス(アストン・ヴィラ)ら、プレミアリーグで印象的な活躍を披露している選手であっても選考から外れている。

 その一方で、所属クラブではほとんど出場機会のないDFハリー・マグワイア(マンチェスター・ユナイテッド)やMFカルヴィン・フィリップス(マンチェスター・シティ)がスタメンに名を連ねている。チームの練度を高めるためには良い方法論だが、フレッシュな新戦力の台頭が期待できないのはこのやり方の短所と言えるだろう。だが、新戦力の台頭がなくともイングランド代表の選手のクオリティは間違いなく、3月の代表戦ではイタリアとウクライナに2連勝。ワールドカップで主力として戦った選手が、同じシステムで継続してスタメンに名を連ねている。


【了】

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