フットボールチャンネル

目立つ悪さ…。なぜ遠藤航は最低評価? リバプールで抱える2つの問題【EL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

遠藤航のもう一つの課題



 そしてもう一つの遠藤の課題がパスを受けた後のプレーだ。この試合でもボールを受けてから前を向いてドリブルで運ぶ好プレーもあったが、それ以上に不用意なパスミスやロストが目立った。

 それが特に目立ったのが後半だ。48分に敵陣でボールを受けた日本代表MFだが、トラップを誤ってボールロストを犯してしまった。直後の49分にもダルウィン・ヌニェスとのパス交換のところでボールを奪われるなど、あわやカウンターを食らってもおかしくない不用意なミスが続いた。

 この2つはまだ敵陣だったためピンチには繋がらなかったが、58分の場面ではイブラヒマ・コナテからパスを受けてターンして持ち運ぼうとしたところで、自身のマークについているジュリにあっさりとボールを奪われて枠内シュートを献上してしまった。

 遠藤に代わって投入されたアレクシス・マクアリスターとドミニク・ソボスライは、ボールを受けても相手の逆を突くターンなどのワンプレーでフリーとなって前を向くことができるが、これは遠藤が得意なプレーではない。どうしても同じ中盤の彼らと比較をしてしまうため、そうしたパスを受けた後のクオリティ不足も目立ってしまった。

 プレシーズンを戦っていない上で、リバプールでの先発出場の機会が2試合と実戦の機会が少ないのは致し方ないかもしれないが、こうした巡ってきたチャンスで結果を残さないとポジション争いに加わることはできない。1試合ごとに課題を徐々に克服していかなければ、居場所を掴むことはできないだろう。

(文:安洋一郎)
【関連記事】
遠藤航は? リバプール23/24シーズン予想スタメン全選手紹介&フォーメーション
リバプールで待つ遠藤航のライバル5人
給料高すぎ!?リバプール、年俸ランキング1~10位

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top