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三笘薫を輝かせたファティ。マンチェスター・シティを困らせたブライトンの変化とは【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

三笘薫×アンス・ファティの化学反応


【写真:Getty Images】


 73分、GKジェイソン・スティールが相手のスルーパスを処理したことでゴールががら空きとなり、アルバレスが遠い位置から直接狙うが、ゴール前でダンクが止めてブライトンは事なきを得る。ダンクからパスを受けたファティは左サイドの三笘へと送り、三笘はマッチアップしたカイル・ウォーカーを翻弄しながらペナルティエリア内へ。折り返したパスをマヌエル・アカンジがかき出したが、これに反応したファティが直接ゴールネットを揺らした。

 一気呵成に同点を狙いたいブライトンだったが、シティの対応も冷静だった。失点直後に怪我明けのジョン・ストーンズを下げてルベン・ディアスを入れた。攻撃時にストーンズが1列上がることで、トランジションの局面でファティにスペースを与えることを嫌ったのかもしれない。シティはシンプルな4バックへと移行して試合を締めにかかった。

 デ・ゼルビ監督の采配は見事で、ファティとギルモアを入れたことでブライトンはシティ相手に主導権を握ることに成功した。ただ、ペップ・グアルディオラにも隙は無く、傷口を迅速にふさいでいた。

 三笘の打開力がブライトンの武器であることは間違いなく、相手もそれを封じようとする。ただ、一口にドリブルと言っても、それを活かせる場面は様々で、ファティと組むことで生まれる化学反応がこの試合にはあった。

(文:加藤健一)

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