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冨安健洋は「ただの守備的SB」を超えた。アーセナルの問題をどう解決したのか?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 竹内快 photo by Getty Images

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プレミアリーグ第9節、チェルシー対アーセナルのロンドン・ダービーが現地時間21日に行われ2-2のドローに終わった。アーセナルは攻撃が停滞し、自分たちのミスもあって2失点。苦しい試合展開を変えたのが、サッカー日本代表DF冨安健洋だ。(文:竹内快)


今季ワーストレベルのアーセナルの前半


【写真:Getty Images】

 この試合のアーセナルは、今季ワーストと言っても過言ではない最悪の前半を過ごした。

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 ボール保持率61%を記録しながらシュート本数は2本に留まり、そのうち枠内に飛んだシュートはゼロ(データサイト『SofaScore』参照)。ボールは持てても、チェルシーの強度の高いプレスに遭ってチャンスが作れない。思うようなプレーが出来ていないアーセナルは、攻守の両局面で問題を抱えていた。

 まずは守備の面。アーセナルにとって一番自由にさせてはならないのが絶好調のチェルシーの右WGラヒーム・スターリングだ。快速かつ繊細なタッチのドリブルで切り裂いてくる同選手をいかに押さえ込むかがこの試合のキーポイントとなっていた。

 この役目を任されたのが左SBオレクサンドル・ジンチェンコだ。素晴らしい足元の技術を持った同選手だが、唯一の弱点として守備の強度不足が挙げられており、この試合では与えられたタスクをこなすことができなかった。スターリングに良い形でボールを受けられて前を向かせてしまい、チェルシーのサイド攻撃活性化を招いてしまう。

 アーセナルの弱点とチェルシーの強みがぶつかれば当然の結果ともいえるが、これがアウェイチームの攻撃の歯車を狂わせる。

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