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【三笘薫・分析コラム】なぜカットインしない? 10人のチェルシーに武器を封じられた事情

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

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プレミアリーグ第14節、チェルシー対ブライトンが現地時間3日に行われ、3-2でホームチームが勝利している。サッカー日本代表MF三笘薫はベンチスタートとなったが、57分より出場。ゴールやアシストを記録できなかった。もっと強引にシュートを打つべきだったという声もあるが、そう簡単ではなかったのも事実だ。(文:小澤祐作)


三笘薫は途中出場も…


【写真:Getty Images】

 チェルシーのホームに乗り込んだブライトンは、2-3で競り負けた。敗れるべくして敗れたわけではないため、なおさらショックは大きいはずだ。

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 サッカー日本代表の三笘薫はベンチスタートとなったが、57分からピッチに立っている。あらかじめ予定されていたものであった可能性は否めないが、1-2とリードを許している状況、また相手がコナー・ギャラガーの退場で10人になっていたことを考えれば、彼をピッチに送り出すのは当然だった。

 三笘がピッチに入った直後、ブライトンはPKを献上して3失点目を喫してしまう。これで数的不利に陥っていたチェルシーはより自陣に引きこもる形となった。そのため、ブライトンのボール保持率は失点した65分から試合終了までの間で80%近い数字を記録している。

 当然ながら、途中出場の三笘にも多くボールが渡った。まだ100%のコンディションではないはずだが、ドリブルのキレが全くないわけではなく、69分には鋭い切り返しから右SBアクセル・ディサシを完璧に翻弄し、チェルシーゴールを脅かしている。そのシーン以外にも縦突破は冴えていた。

 しかし、仕上げの精度には課題が残った。三笘が深くまで侵入できるとわかっていながらボックス内に人数をかけられないチームの問題でもあるが、縦突破からの左足クロスの成功率は0%となっている(スタッツはデータサイト『Sofa Score』を参照)。また、シュートもコーナーキックからのヘディング1本に留まるなど、目に見える結果を残すには至らなかった。

 三笘はもっと強引になるべきだったという声も多い。パスがまったく来ないという状況ではなかったため、縦突破だけでなくカットインからのシュートなどを期待していたということだろう。果たして、三笘はもっと強引に仕掛ける必要があったのだろうか。

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